人生は旅

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引っ越しの手続きで疲れた?

f:id:mikonacolon:20220202074546j:plain今の水道・電気・ガスの手続きで目から鱗

 市営住宅に引越すことになっている知人は忙しい。先日も用事があって電話をしたら、なんだか声に元気がない。「どうしたの?疲れてるみたいだね」。理由を尋ねると、開口一番、堰を切ったかのように「そうなのよ。引っ越しする前に疲れちゃたわよ」と言葉が溢れだした。知人は引っ越しは20年ぶりで、その時大変だった思いはしていないようだ。でもそれは本人が忘れているだけで、当時はそれなりにいろんな思いがあったはずだった。今度の引っ越しで知人が一番言いたいのは、水道、電気、ガス,電話とインターネット、それぞれどれもなかなか電話が繋がらず、たとえ繋がったとしても手続きに時間がかかるということだ。それは人間が直接立ち会わなくて済むことにも一因がある。

 例えば、水道の停止と開始の手続きする場合、毎月もらう検針票の裏にインターネットでも、というか、電話が繋がらない時はこちらの方が簡単にお手続きできます、などと書いてある。なので、この親切すぎるお知らせを鵜呑みにしてパソコンでサイトを開いてみる。どうせなら手早くネットで済ませたいと思い、試してみるのだが、うまく行かない。何度も試みるのだがダメなので、こんなことをしているくらいなら、電話で繋がるのを待つ方がよっぽど確実だと気付く。だが、もうここで時間を無駄にしているわけだ。

 水道局の電話は「ただ今電話が大変混みあっています。しばらくお待ちください」と言ってくれるので、とにかく待つ。ただ待つだけでは疲れるので本でも読もうと思う。待っている間に「インターネットでもお手続きができます」という録音テープが流れるが、それを試してみてダメだったから今こうやって電話しているんですけど、と内心で反論する。それでも午前中の早い時間だったせいか幸運にも?係りの人と繋がった。話を聞いてみると、基本的に水道は停止の時も開始の時も立ち合いは必要ないとのこと。開始の日にちを決めたら、もう午前零時から水道が使えると聞いて少し驚いた。ただ、自動的に水が出るわけではなくて、そこは人間の手が必要になる。つまり、建物の玄関の外の壁に付いている水道のメーターの中に丸いレバーがあって、それを左に90度に回す。そうやって初めて水がでると聞かされた。昔は水道局の人が来てやってくれたことを自分でやるのだ。

 水道の手続きが済んだので、電気とガスの手続きも一気にやってしまおうとした。だが、電話をすると、「ただ今電話が大変混みあっています。しばらく経ってからおかけ下さい」の一点張りで「お待ちください」とは言ってくれない。何度も試みたが埒が明かない。こちらもネットで手続きができると聞いたことがあるので、サイトを開いて見たが、噂に聞くほど簡単ではなさそうだ。解約と開始の申し込みは同時にできないらしく、「この申し込みは電話でなければできません」と赤字で出てしまった。ネットで簡単にできるなんて、夢か幻か!考えてみれば、電気とガスは大事なことだから、やはりちゃんと人間に頼みたい気がする。この日は諦めて午後4時頃に電話をするのはもうやめた。

 次の日に再挑戦することにして、午前中の早い時間に電話する。最初は「お待ちください」の連発だったが、次の段階に行くと今度はAI が応対してくれる。お客様番号、契約者の名前、電話口に居るのが本人かどうかの確認が終わると、またもや「お待ちください」と言われて待つ。その間にお決まりのインターネットでもできますと言う録音テープを聞かされて、少し嫌気がさした。待つのが仕事と諦めて、待ったらようやく人と繋がった。早速また本人確認が始まった。ここでは現在の料金の支払い方法を聞かれ、口座振替の場合は銀行名を聞かれる。やっと手続できると思いきや、残念なことを聞かされる。解約と開始の手続きを同時にするのはこちらではなくて、別の部署で今から番号を教えてくれると御親切に言われてしまう。

 また最初からやり直しで、時間だけ食って一歩も前進していない。でもやるしかないので電話をかけ続ける。嬉しいことに繋がって、解約の手続きまではできた。でも開始の手続きの際に、新しい住所の建物が今どういう状況か見てまいります?と言うので電話口で待っていたら、あろうことか突然電話が切れてしまった!何たることか、しばらく待っていたが、掛けなおしてくれる気配はなかった。それでまた電話をする必要があった。それはともかく知人が一番驚いたのは、もちろん私もなのだが、実際にその場所に行かなくても、電気が何ペアが使われているかと言う使用状況がわかってしまうということだった。考えてみれば、今の時代は電力会社から電波を飛ばせば、メーターの使用量が簡単にわかってしまう。なので今はもう電気の検針員と言う職業は存在しないのだ。

 結局3回目の電話でめでたく電気とガスの手続きを完了することができた。今はガスの開始以外は基本的に立ち合いはしないのだとわかった。知人も言っていたが、こんなにも手続きに時間と忍耐が必要だとは思わなかった。もっと簡単だとばかり思っていたので、今回の経験に目から鱗が落ちたと話していた。

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