人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

アルコールジェルとお財布バック

どこにも売っていない、でもネットで検索したら

 今私は田舎に行く準備の真最中である。そこで一番気になるのは感染症対策で、とりあえず携帯用アルコールジェルを持って行くことにする。普段はそういった消毒液は町のあちこち、例えば、スーパーや薬局の入口にどこにでも置いてある。だから特別個人で持ち歩く必要性を感じないのだが、遠くへの移動となると話は違ってくる。どうせどこかにあるだろうなどと、気楽に構えていると愕然とすることになる。想像以上に駅にもどこにも置いていないのだ。そんな場面に遭遇するのが嫌だから、「まあたいして使わないけど」などと思いながら、最初は仕方なく購入した。

 あれは2年前のコロナが流行り出した頃、スーパーに買い物に行って、2階にある日用品コーナーに立ち寄った。ちょうど手指の消毒が煩く言われ出したこともあってか、携帯用のアルコールジェルがごそっとカゴに入れてあった。よく見ると、バッグの持ち手やカバンのどこにでも取り付けられるように金具が付いていた。小さくて、軽量の透明なボトルには「鬼退治」の文字が書いてあった。当時人気があったアニメ「鬼滅の刃」にあやかって付けられた商品名らしい。その時の私はたいして役に立たないかもしれないけど、一応買ってみるかと軽い気持ちでそれをかごに入れた記憶がある。それに帰省の前ということもあって、「もったいない」という気持ちが薄れていたからでもある。ひとつ500円の携帯アルコールジェルは、皆思うことは同じのようでけっこう売れていた。終いにはかごがスカスカになるほどだった。

 基本的に遠距離の移動時以外は使わなかったが、2年も経つとさすがに量が減ってきた。中身がスッカラカン状態で、これでは使い物にならない。アルコールジェルがないとまずいことになると、急遽探すことにした。だが、もうスーパーには影も形もないし、薬局を回ってみても、同じ様なものは置いていない。それどころか、何を勘違いしたか、手洗いジェルの詰替えを買ってくる始末。もちろん薬局には携帯用消毒スプレーというものがちゃんと売っている。だが、それをあえて買おうと思わないのには理由がある。使いたいときにすぐに取り出せないからで、使い勝手が悪いからだ。その点携帯用アルコールジェルは常に見えるところにあるから安心できる。バッグの中からゴソゴソと取り出す手間が省けて、なにより便利だ。

 さて、実際問題どうしようと考えたとき、ネットで買うことを思いついた。あまりクレジットカードで買い物をするのは避けたいのだが、周りに売っていないのだから仕方ない。検索してみると、絵柄の可愛いい、(別に可愛くなくても構わないのだが)透明な容器に入っている携帯用アルコールジェルを見つけた。金具で吊り下げられるタイプで、商品の在庫を確認すると、3種類のうち、もう1種類しかなくて、残りわずかと書いてある。マーメイドとかフェニックスとかいう人気の絵柄のタイプは売り切れらしい。正直私はどうでもいいので、残りのフェアリーを注文した。念のために2個買うことにした。ネットで検索したら、物凄い数の商品に仰天したが、自分が欲しいものはなかなかない。それでも、自分から見つけようとアクションを起こせば、欲しいものが見つけられる。なんて幸せなんだろう、それが限られた中での幸せで、幻想に過ぎないとしても。

 それから、もう一つは普段使っているバッグのことで、これも持ち手が破れて、みっともないとは思っていた。まるで木の樹皮が剥がれているかのように見えるので、何とかしなければと思いながら、忙しさにかまけて今日まで過ごしてきた。何か買おうと思い立って駅ビルの店を見て回るが、これだ!というものが見つからない。私が今使っているのは「お財布バッグ」で文字通り、財布が大きくなったようなバッグだ。実はこれを買ったときは知らなかったのだが、商品についているタグを見て初めて知った。バッグのジッパーがお財布のように広く開くのでとても使いやすい。

 できれば、今と同じようなタイプがいいなあとふと思った。もしかしたらネットであるかも、まあないかもしれないが、ダメもとで検索してみた。やはりすぐにはお目当ての商品は表示されない。でも、検索ワードを「お財布バッグ 大き目」に変えたら見事にヒットした。この商品も人気があるらしく、5種類の色があるのだが、今ある在庫は2種類しかなく、オリーブとキャメルでそれも残りわずかだった。今使っているのがオリーブなので、同じものを注文した。悩みが一挙に解決してしまって、我ながら驚くしかない。

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