人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

コロナ禍の今アメ横に行ってみたら

f:id:mikonacolon:20200724073558j:plain

 ▲道端に朝顔!なんて珍しいと思って、記念に撮影。ひまわりと共に夏の花の代表ですから。

人がいない今行くとお得!?

 「お客さんがほとんどいないから、今行くとお得だよ」。これは先週電話で話した東京の友人の発言なのですが、あの上野にあるアメヤ横丁に行ってきたと言うのです。アメ横と言えば、冬の風物詩みたいなもので、年末によくテレビで中継していますよね。タラバガニやいくら、タコなどお正月の食材を求めて人がぎっしりで身動きが取れません。私も昔行ったことがありますが、驚くべきことに物を買う人よりも野次馬のほうが多いのに閉口しました。中にはベビーカーで来る猛者もいて、何を考えているのかと疑いたくなったことがあります。明らかに、真面目に買い物に来た人の邪魔になっています。外国人も意外に多く興味津々のようですが、あの頃はみんな人との接触に抵抗はなかったのです。

 なぜ友人は年末でもないのにアメ横に行ったのか、実は気が向くとふらっと訪れて「ふだんのアメ横」を観察していたのです。スポットライトが当たらないアメ横は閑散としていてシャッターを下ろした店が多い。営業しているのは飲み食いできる店で、そこもあまり人は入っていないのだそうです。酒のつまみを何かないかと捜すのですが収穫はたいしてないことが多かったのです。それが先週行ったときは、こんなコロナ禍になぜと私も思ったのですが、ちょっと様子が違っていたのです。

とにかく買い物して欲しい!?

 こんな時だからガラ~ンとして誰もいない、それは想定内なので問題ありません。ただ驚いたのは鮮魚や食料品の店がちゃんと開いていて、みんなで客を待ち構えていたことです。友人は注目の的となり、「買っていきなよ!」と声をかけられて歓迎されました。とにかく何でもいいから売りたいという熱意、というか圧力が感じられるほどです。明らかにお客さんが来なくて退屈していたようで、友人が立ち寄った店でのやり取りにみんなの視線が集中したのです。周りの店からのひそひそ話が聞こえたし、店主との会話にいちいち反応するので笑ってしまったそうです。

刺身とイクラとカツオで2千円!

 タコを買おうと思って店をのぞいたら、1500円だったが、年末に買うタコよりも大きくて立派なので買うことにした。その時、店主が今鯖の刺身があるのだがどうかと聞いてきた。過去に鯖を食べてアレルギーになったことがある友人は「サバは食べれない」と断った。残念そうな顔をしながら店主が次に取り出したのはカツオの半身だった。目の前には中トロやサーモン、イカなどの刺身の盛り合わせが並べられていた。すると店主はその刺身を指さしながら、「これとイクラとカツオで2千円でどうだい?」と言ってきた。それで友人は「まあいいか」と仕方なく買うことにした。

 たいして有難みも感じることなく家に帰ってきたが、よく見てみるとイクラはロシア産ながら200グラムもあって、小粒だけどまあまあの味だった。カツオはスーパーで買うのと違って甘味があり、付いていたゆず風味のポン酢で食べたら美味だった。刺身は魚やが下ろした新鮮なものなので言うまでもなく満足した。要するに結果としてお得だったのだ。

 友人がアメ横に行ったのは、皮肉なことにコロナ禍で時間が空いたからなのです。そして偶然にも「棚からぼた餅」式に幸運が舞い込んだだけなのです。コロナ禍の中でも「よかった」を捜せたいい例なのかもしれません。だから、友人はコロナの今こそチャンスだと言いたいのです。

mikonacolon