人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

アンという名の少女

 

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 泣いてしまった理由は

 久々にドラマを見て泣いてしまいました。それも悲しいのではなくて、あまりにも嬉しくてです。NHKで放送している「アンという名の少女」というドラマの中で、厳しいだけの人だと思っていた人がある場面で意外にも少女への思いやりを見せたからです。少女はモンゴメリの「赤毛のアン」に出て来るあの妄想癖のあるアンらしいのですが、このドラマの中のアンは原作とは違って、3回目にして早くも試練に見舞われます。だから原作のあの雰囲気を想像すると「ええ~?」ということになります。ドラマの中ではアンを取り巻く環境はリアルで辛口で、決して面白くて笑えるだけのドラマではありません。

 アンは孤児院で育ち、そういうところの子供は自分の意志とは関係なくどこかの家に貰われていきます。でも気にいられないとまた送り返されるのです。その貰われていく家の環境がひどくて、こき使われて、いじめられたりして辛い目にあわされます。だからいつも「主人のご機嫌を損ねないようにしないと捨てられる」という気持ちで不安でいっぱいなのです。それと、劣悪な環境の家では、子供が知らなくていいことまで小耳に挟んでしまいます。夫婦が日常的に子供のいる前で痴話げんかさえするような家庭なのです。それが何を意味するかさえ知る由もないアンは、おしゃべりなせいもあって平気でみんなに話してしまうのです。もちろん、アンに悪気はなくて、周りの大人の責任であることに間違いありません。

もしかしたら子供ができるかも

 貰われてきたカスバート家の養女になったアンは生まれて初めて学校に行くことになりました。そこである失敗をやらかしてしまいます。その失敗とはついつい自分の見聞きした経験から、「二人が手を握っているなら、もしかしたら子供ができるかもしれないわ」などと皆のいる前で言ってしまったこと。実は学校を案内してもらっているときに、偶然クラスメートと先生が手を握って見つめ合っているところを目撃してしまったのです。アンの言葉を聞いた瞬間、その場にいた女の子たちの目が好奇心いっぱいに輝きました。その光景を見た私は思わず大笑いしてしまいましたが、すぐに複雑な気分になったのも事実です。でも、アンの風変わりなところが皆に新鮮に映り、受け入れられたのではと思ったのに、それは私の勘違いでしかありませんでした。

マニラに母親としての自覚が

 女の子たちがそんな面白い話を黙っているわけもなく、瞬く間に噂は村中に広まってしまいました。マニラ(アンの養母)は教師と密会していた生徒の家に謝りに行くのですが、「アンは汚らわしい子」と一方的に罵倒されてしまいます。そこの家の母親は女性の地位向上を目指す会に属していて進歩的な考えを持っているはずです。だから「あなたたちにはアンに対する思いやりというものはないのですか」とマニラは皮肉を言うのです。さらに「あの子がどれだけひどい環境で育ったのか、想像してみることもできないのですかと怒りをぶちまけてしまいます。頑固で厳しい人としか思えなかったマニラが、アンに対して思いやりを見せたのです。明らかにアンをを守らなきゃという親心が芽生えているのです。さて、これからどうなるのか、次回が楽しみです。

mikonacolon