人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

足を失ってサッカーに情熱

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事故にあってアンプティサッカーを知る

何年か前の朝日新聞に載っていた「事故にあった7歳、夢中」という記事に引き付けられました。交通事故で左ひざ下から足を切断した7歳の男の子石井賢くんがアンプティサッカーに夢中で将来の代表入りも目指しているというのです。アンプティサッカーとはけがや病気で足や手を失ったひとたちがつえをついてプレーすることをいいます。彼は下校途中に歩道に乗り上げて来た車にはねられて足を失いました。でも3か月の入院生活のあいだも、一緒に入院している子供たちに支えられて笑顔が絶えませんでした。病院内で追いかけっこをしたり、携帯ゲームをして遊んでいました。サッカーへのきっかけは学校で配られたチラシでした。それは第3回の日本選手権のお知らせでそれをみた賢君はお母さんに「僕、このチームに入る」と宣言しました。日本でこの競技が始まったのは2010年でまだ歴史は浅いのですが、障害者競技の中でも、バスケットやスキーなどと違って高価な道具は必要ありません。1万円ほどの杖(クラッチ)とボールがあれば始められるのです。アンプティサッカーは義足や義手をつけずにありのままの姿でぶつかり合う激しい競技です。彼のお母さんも実際のプレーを見て躍動感あふれるプレーに魅了されて賢君を応援しています。

賢君の笑顔に励まされて

私が今でも賢君の記事の切り抜きを持っているのは、当時何かで落ち込んでいた時に元気をもらったからです。記事には賢君が笑顔でプレーしている写真が載っています。まだ7歳の男の子が健気にも左足切断というアクシデントを見事に乗り越えていることに感心しました。ふつうはショックでどうにかなってしまうのに賢君は強いから笑顔でいられるのですね。その強さの半分も自分にあったら毎日楽しく生きて行けるのにと思ったのです。賢君の笑顔に励まされて、決して明るい性格でもない自分だけど、何とか変わろうと努力してきました。

大人も前向きになれる

アンプティサッカーのチームでプレーする男性は20歳の時のバイク事故が原因で左ひざ下からの切断手術を受けました。18年間、左足のしびれや感染症に悩んで入退院を繰り返す日々でした。引きこもりがちだったのにこの競技に出会って、高校までやっていたサッカーの感覚がよみがえってきたそうです。諦めていたのに、「まさかボールを蹴れるとは思わなかった」と自分でもまだ出来るんだという希望が湧いてきたのです。何にでも前向きになり「子供たちがもし手足を失っても、こんな競技があるよと伝えていきたい」と話しています。手や足を失ったとしても、身体は動かすことができるのです。身体を動かして、汗をかけばきっと生きる意欲がふつふつと沸いてくるのです。失意の中で何もしないのはせっかく生きているのですから実にもったいないことだと思います。失ったものを数えるのはやめて、今あるもので何ができるかを考えるのが楽しく生きるきっかけとなるのです。

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