人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

カードのことが頭を離れない

郵便局の人は確かに来た、だがそれは別件で

 私は今首を長くして「ある物」が来るのを待っている。その「ある物」とはクレジットカードで、以前アイチーイーのVIP会員になろうした時に必要になった。その時は来月切れるカードで、今となってはもう今月末に切れてしまうのだが、新しいカードが未だに手元に届かない。あの時、無料で見られる『大宋宮詞』の5話まで、『風起洛陽」の2話まで、『政化十四年』の5話まで、それに『マイクロスコープ 大明の乱をのぞく』の2話までを見たところで、お楽しみは終わってしまった。かと言ってあと1カ月しか使えないカードで登録する勇気もなかった私は、カードを待つ間、他のことで気を紛らわそうとした。例えば、買ってはみたものの、途中まで読んでほったらかしになっている本を読むいい機会ではないかと考えることにした。それに最近では疎遠になっていた絵本を読んでみてもいい。早速図書館に行って、何冊か借りて来て読もうとした。そうやって時間を潰していれば、そのうち郵便局から届くだろうと簡単に考えていた。”果報は寝て待て”とばかりに、心配など無用だと言わんばかりに悠々と過ごしていた。

 そして先月の22日にインターホンが鳴って、出てみると「郵便局です」と言うので私の心は踊った。言わんこっちゃない、やはり来るべきものはちゃんと来るのだと、イソイソとハンコまで用意してドアを開けた。ところが、確かに郵便局の人には違いなかったが、そこに居た人は段ボール箱を抱えていた。私ががっがりして見つめていると、「重いので早くこれをどこかに置かせてください」と懇願されてしまった。それもそのはず段ボールの中身はお米で、20キロはあろうかと思われる代物で石のように重いのだから。玄関の土間に置いてもらったが、部屋の中へ持って行こうとしたが、自分で持ち上げようとしてもできなかった。

 それから1週間ほど経ってまたインターホンが鳴ったので、出てみると「郵便局です」との声が返ってきた。今度こそ、絶対カードが来たんだ」と疑わない私はハンコを握りしめて、ドアを開けた。ところがところがである、悲しいことにまた違っていた。いや郵便局の人であることには違いないが、配達の係りではない別の人だった。その人は片手に資料のようなものを持って立っていて、私に「先日配達したゆうパックの荷物の中に別のお宅の荷物が混じっていなかったでしょうか」と尋ねた。そんなことを言われても、カードのことしか頭にない私はすぐには事情が察知できないでいた。

 それで、「あのう、22日にうちに配達されたのですか」と聞いてみると、「ええ、22日の夕方6時15分にですけど」と持っていた資料を見ながら答えた。そう言えば、先日ポストに郵便局からの封筒が入っていた。何だろうと気になって読んでみたら「ゆうパックの荷物が紛失して、今捜しているので、情報提供にご協力を」との内容だった。何も知らない私はこの地域全部に配布しているのだとばかり思って、「大変だなあ」だなんて、まるで他人事だった。だが、郵便局の人が尋ねてきて、私の荷物もリストにあげられていること分かった。おそらく22日に配達したお宅を一軒、一軒聞きに回っているのだ。なんだかテレビドラマに出て来る”刑事”のような雰囲気である。となると私はさしずめ”容疑者”で、もしかしたら、別のお宅の荷物を隠しているかもしれない人物である。残念ながら、全くそんな事実はないし、それに配達の人は死にそうになりながら「これも仕事で仕方ないか」とやっとの思いで段ボール一個を運んできたのだ。どう考えても、別のお宅の荷物が忍び込む余地などない状況だった。

 全く人騒がせなことだが、できるだけ早く捜している荷物が出てくることを願うしかない。でないと私にかけられた”疑惑”が晴れないではないかとも思う。おかしなもので、やましいことは何もないのになんだか不快な気分になってくる。それはさておき、カードはなぜこんなにも届かないのだろうか。カードが来ないと、アイチーイーのVIP会員になるかどうかの話ではなくて、これから予定している旅行の準備にだって支障をきたすのだ。何かを待っていると、そう言う時に限ってなかなか来ないものなのだとどこかで聞いたことがあるが、私の今の状況はまさにそれだ。心配で仕方が無いので、念のためネットでカード会社のコールセンターの番号を調べておいた。

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