人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

外出自粛でわかる子供の心

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学校が休みになって嬉しすぎる?

 絵本作家の五味太郎さんは『子供は本来学校が休みになったら喜ぶもの』と新聞のインタビューで話しておられました。「やったー!」と飛び上がって、つかの間の自由を満喫すべきなのだと。なのに、実際は「学校がないと友達と会えなくて寂しい」だの、「習い事がなくて退屈する」だのと不満ばかりが聞こえてきます。たぶん彼らはこれまでやらされる毎日が当たり前だったので、自分で毎日やることを決めるのが苦手なのだと思います。一方、自分でやりたいことがある子供にとっては、休校は思いもよらない贈り物で濃密な時間を過ごしていることでしょう。勉強ができるかどうかは関係なく、精神的に自立できている子は将来が楽しみです。

 先日新聞の投書欄に学校が休校になって「やったあ、うれしすぎる」と喜んでいる女の子を見つけました。去年学校に入ったばかりで、最初はワクワクしたのに慣れてきたら学校が嫌いになったという。その理由は給食の時黙って食べなければならないから。おしゃべりして楽しく食べたいのにダメだと言われた?自分の小学校の時を思い出すと、果たしてそんな厳しいルールがあったのか疑問に思います。昔はそこまでうるさくはなくてある程度は許されていたはずです。それで女の子は学校に行きたくなくて毎日泣きながら行っていたのです。ところがコロナの影響で突然の休校になりました。もう行かなくてよくなったので、家で毎日楽しく過ごしている。妹とお店屋さんごっこや折り紙で遊んでいるし、勉強もちゃんとやっている(えらいです)。それでも、だんだん友達とも会いたくなってきたと打ち明けています。

そうぞうするので忙しい?

 世の中には周りから見るといつもボーっとしている子ってどこにでもいますよね。そういう子がいったい何を考えているのか興味がありました。そんな7歳の男の子が投書欄にお便りをくれました。周りから誤解されているようだけど、僕の頭はいつも忙しい。何をしているのかって?頭の中で想像しているんだ。車が好きだから世界を変えるような車を作ってみたい。でも車は排気ガスを出すから地球の未来が心配になる。だから健康になれる車があればいいのに。『足でこいで運転する健康モードがあれば、ガソリンや電気を節約できる』。この子はゲームより想像する方が楽しいそうで、ある意味将来が楽しみです。まだ7歳なのにやりたいことが明確なのが素晴らしいし、何よりも毎日を楽しんでいるのが羨ましいです。

 想像力といえば、『コンビニ人間』で芥川賞を受賞した村田沙耶香を思い出しました。小学生のころから物語を作って自分で楽しんでいたそうで、好きが今の村田さんの出発点といえます。彼女の小説は凡人では考えられないような発想でみんなを驚かせてくれます。小説のストーリーは彼女の想像する趣味の延長の産物のようで、「こんなのってありなの?」とか「これでも大丈夫なの?」と思わせてくれるのです。無限の想像力は固定観念を打ち砕いてくれるし、見たこともない世界を見せてくれるので新鮮です。

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