人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

眠れない時はこんなホテルがいい

今週のお題「眠れないときにすること」

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▲壮大なバロック的外観に目を奪われるアランフェス王宮。NHKまいにちスペイン語テキストから。

一度は泊まってみたいのに、泊まる機会がないホテル

 旅先で夜眠れなくなったとき、どう時間をやり過ごすのか、思いつく一番簡単な方法はテレビを見ることです。今の世の中はどのホテルも、と言っても私が2年前に泊まった3つのホテルはどこも衛星放送が見れました。チャンネル数も豊富で、インドやアラブ地域、ヨーロッパ、ロシア、韓国と言った世界中の放送が楽しめます。でも映画となると、飛行機の機内のエンターテインメントのサービスのようにはいきません。あれは以前パリへの旅行を計画していた時、ホテル予約サイトのブッキングドットコムでホテルを探していました。そしたら、偶然新しいデジタル仕様のホテルで「シチズンホテル」という面白そうなホテルを見つけたのです。

 最初からチェックインはタブレット端末で、もちろん部屋の出入りもフロントとの連絡もすべてOKなのです。それに部屋で過ごすときにはタブレットで好きな映画を選んで見れるという特典もあります。夜は出かけないでホテルの部屋でゆっくり過ごす主義の私にはぴったりのホテルです。見たい映画が見放題なのですから、眠れない夜など恐れることはありません。映画に夢中になっている間にいつの間にか夜が明けているはず、などと勝手に想像し、期待は膨らむばかりです。ぜひ泊まってみたい、話に聞くだけでは分かるわけがない、百聞は一見に如かずなのです。でもそれにはひとつ問題があります。そのホテルの場所がパリのリヨン駅の近くなので、そこに泊まるべき理由が見つからないのです。パリの地図を開いて見ると、リヨン駅はパリの外れにあって、用がなければ旅行者とは無縁です。

 はっきり言って、お目当てのルーブルやオルセー、オランジュリー美術館のある地域から遠く離れていて、移動すると考えるだけで面倒です。やはり自分の足で目的の場所に歩いて行ける範囲にホテルは取りたいのが人の常です。結局、未知のなんだか面白そうな予感のするホテルへの好奇心よりも、便利さと旅の目的が達成されればいいという思いが勝るわけです。本当は泊まりたいという気持ちに後ろ髪を引かれながらも、ホテル代の高いパリに長居は無用です。

 でもリヨン駅は国際列車を利用する人にとっては重要な役割を果たしているようです。パリからリヨンに行く列車はもちろん、イタリアやスイスを結ぶTGVが発着する駅でもあります。また駅構内には豪華な宮殿のような店内が話題になっているレストラン「ル・トラン・ブルー」があって、ガイドブックでも紹介されています。当時はシチズンホテルに泊まりたい気持ちが抑えられなくて、一晩だけでもと予約しそうになりました。でも今冷静になって考えてみると、重要なのは旅の目的でホテルで何かをしに来たわけではないのです。「あなたはいったい何しに来たの?」と自分に問いかけたら、ホテルで映画を見に来たのではなく、目的はホテルの外の世界なのでした。

 もう一つ、シチズンホテルの従来のホテルと違う点は朝食だけでなく、昼食、夕食もビュツフェ形式で食べられるということです。サイトでは食事に関する評価は普通で大人気と言うわけでもないのですが、どんなものがあるのか、それも見てみたい気がします。夜遅く現地に着く場合は何も食べる物がない時が多いので、ホテルに何か食べられる場所があると助かると思うのです。日本のように手軽に缶コーヒーが買える環境ではない外国で、暖かいコーヒーを飲んでホッとできる、なんてことを考えたらまた泊まりたくなってきました。

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