人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

コロナで予約とれない店が閉店

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ラーメン店がマスク販売?

 今朝散歩の途中、交差点で信号待ちをしていたら、前方に『マスク50枚、3500円』の文字が見えました。「あれ~何だろう」と不思議に思ってよく見たら、休業中のラーメン店のウインドーに張り紙が貼ってあるのです。まさか、休業中のラーメン店がマスク販売を始めたのでしょうか。真偽のほどは謎ですが、確かに飲食店の中には店の前で持ち帰りの販売を始めたりして営業を続けているところもあります。

 私がコロナが今のように感染拡大する前行っていたカフェは今も営業を続けています。もちろん営業時間を短縮し、ドアノブとかの消毒を徹底してやっています。トイレにあるハンドドライヤーもウイルスをまき散らす恐れがあるので使用を中止しました。それでも、週末に偶然通りかかって、ガラス越しに普段と変わらず大勢人がいるのを見かけたときはゾッとしました。店員さんも本当に怖いでしょうが、営業を続ける理由は十分わかっています。こんな時は、ヨーロッパのどこかの国のように8割の休業補償をしてくれればいいのにとため息が出ます。

老舗の旅館やレストランが次々閉店

 昨日の朝日新聞の夕刊には、作家・森鴎外ゆかりの旅館「水月ホテル鴎外荘」が5月で閉館するとの記事が載っていました。「鴎外旧邸を後世に残すため、経営体力があるうちに決断した」と旅館の女将は胸のうちを明かしました。敷地内には鴎外が少女エリスとの悲恋をつづった「舞姫」を執筆した旧邸があって日本全国にファンがいました。東日本大震災後の不況もなんとか乗り切りました。でも今回のコロナによる外出自粛で3月の売り上げが前年の1割にまで落ち込んだそうです。お客が来なくても、約100人の従業員の人件費や光熱費がかかって限界と言います。80年の歴史があり、上野公園に近くて花見の時期は連日満室になる人気旅館でさえ、コロナウイルスの影響で完敗の状況です。

 一方、東京・吉祥寺にある老舗フランス料理店「芙葉亭(ふようてい)」も5月で33年の歴史に幕を下ろします。現在の経営者の母が自宅を改装してレストランを開き、シャガールの絵が飾られたしゃれた雰囲気の人気店でした。マスコミでも取り上げられ、予約の取れないフレンチとしてまさに順風満帆でした。しかし、経営者の女性は「今回のコロナウイルスの影響で歓送迎会が次々とキャンセルになって恐怖さえ感じた」と見えない不安を吐露しています。「もう少し店を続けていたかったが、運転資金が続かない。こういう形での終わり方は1か月前には思いもしなかった」と、店の閉店がいかに無念であるかを語っています。さらに「同じようにつぶれる店が出て、今後、戦後の焼け野原みたいになるんじゃないか」とコロナ後の社会を危惧しています。

 この女性経営者の未来の予測にうなづかざるを得ません。確かに今は外出自粛でテレワークが推奨されていますし、予想外にちゃんと仕事はできていると言います。コロナ終息後も大企業は生き残れるでしょう。でも彼らが気晴らしに行く店はもう存在しないかもしれないのです。そして泊まろうと思っていたホテルだって営業していない可能性大なのです。

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