人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

貴方様のお部屋ではフレッツ光は使えません

今週のお題「引っ越し」

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部屋にあるフレッツ光のジャックはお飾り!

 市営住宅に引越した友人が電話をしてきて、「ねえ、Wi-Fiってどこのがいいのかなあ」とその方面には疎い私に尋ねた。真っ当に質問に答えられないのは残念だが、一応はなぜそんなことを聞くのか訳が知りたい。たしか友人はフレッツ光を使っているのだから、Wi-Fiは必要ないはずなのに。ところが、信じられないことに、「うちの部屋だけ配線が通っていないのよ」とありえないことを言う。市営住宅の建物にはフレッツ光が導入されている。実際に自治会長の息子は何不自由なくインターネットができていた。それなのに、どうして友人の部屋だけ繋げない状態、工事に来たNTTの人によれば、「何かの理由で配線が抜き取られている」のだった。

 光回線がダメなので、インターネットはもちろん、固定電話も使えない。こんなことがあっていいものなのか、すぐに市の公社の担当者に連絡した。でも、とにかくあり得ない事態なので、話がうまく伝わらない、というかこちらの言うことを理解してもらえなかった。配線が繋がっていないのなら、それはNTTの領分で私どもの仕事ではありませんの一点張りだった。それで、NTTに電話をしてみたら、こちらとしては配菅がない限りフレッツ光は繋げませんとしか言わない。どちらも「それは私どもの仕事ではない」という見解だった。では困り果てている友人はいったいどうしたらいいのだろうか。現状がテレビなどでよく使われている”ありえへん”事態なので、誰一人として本当の意味で起きていることを理解できなかった。ただ、実際に現場を見にきたNTTの人だけは「このままでは不可能だ」と真実がわかっていた。

 その人によると、建物の9階にフレッツ光の元があるらしく、そこから7階の友人の部屋に配線を繋げるためには壁に穴を開けなければならない。そんなことはNTTはやらないから現時点ではフレッツ光は繋げないと言うわけだ。ではどうしたらいいのかとダメ元で聞いてみたら、それは建物の責任者、つまり市の公社に相談するしか方法はないらしい。壁にぶち当たってにっちもさっちもいかない状況に追い込まれた友人に助け船を出したのは自治会長だった。あまり期待しない方がいいが、公社には住民の困りごと等相談に乗る部署があるらしく、そこに電話して聞いてみたらどうかと教えてくれた。 

 それで、電話をするとその担当者もまた起こっている事態を理解できなかった。インターネットについては原則として、住民が直接NTTに申し込むのではなくて、NTTの担当者の方から公社に工事の申請をするのが筋なのだと説明をしてくれる。それでも友人はNTT側は公社が配管を作ってくれないと繋げないと言っていますよと指摘した。そんなことを言っても現状がわかるはずもないので、そちらからNTTの方に電話してどうしたらいいのか聞いてもらえないだろうかと頼んでみた。だが、またもやそれは私たち公社の仕事ではないと言うのだ。

 夕方、夫が帰ってきたので、昼間の一部始終を話すとそんなわからずやには自分が話をしてやると激怒した。正直に言うと、友人も私も配管だの配線だのと言われても、恥ずかしい話だが訳が分からない。電話線があれば、光回線が繋げられることは理解できるが具体的にどうなっているかはわからない。だから相手に話をするにしても、理屈の上だけでしているので話がかみ合わないのは確かなのだ。一度公社に頼まれて、電気屋さんが部屋を見に来たことがあって、浴室の天井まで電話線が来ているが、電圧が無いので電話は繋がらないのだと困惑していた。

 友人の夫が忙しい仕事の合間に電話して、相手が納得するまで懇切丁寧に説明して、やっと公社の担当者は事態を理解した。言うことがいい、「そんなありえないことがあるのですね」だと。それで今度は本気で問題解決に向けて取り組んでくれることになった。住民の苦情を解決してくれるはずの相談センターなのに、何とも頼りないと言えば頼りない。

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