人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

コロナ禍でタネを買う人

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なぜタネを買うの?

 自宅待機命令が出されたら、スーパーマーケットに走って行ってまず買うものは何でしょうか。普通なら、たいていは食料品やトイレットペーパーなどの消耗品等と決まっています。ところが、新聞社の特派員の報告によると米国のある州の人々はタネを買ったのです。「なぜタネを買うのですか?」と不思議に思って聞いてみた。そしたら、ミニトマトやえんどう豆のタネをまいて育てて、食料にするのだと堅実な答えが返ってきて驚いた。買い占めが起きたりして手に入らない時は自分で何とかしようと、ちゃんと先を見据えているのだ。それに自分で少しでも食料を自給できれば、安心、つまり心の安定につながる。こんな時はとにかく精神的に参ってしまうので、植物の成長を見守ることは癒しになるだろう。

 それと、もう一つの動機は日本人にはピンときませんが、当事者には重くのしかかる問題があります。それはベトナム戦争で、質問に答えてくれた女性の父親は戦争の帰還兵だったことです。彼女は父から有事の際の訓練を子供のころから受けてきた。『ウサギやリスを調理し、鶏肉と思い込んで食べる訓練も幼少時から受けてきた』という。だから、彼女は自らの体験を子供にも教えるつもりで、生き残るためのサバイバル術は不可欠だと主張する。

そして、ニューヨークに暮らす女性もマンションのベランダで野菜作りを思案中です。その理由は9.11のような大規模テロを経験したので、危機意識が自然と身についたからだ。感染が怖いのでできるだけ買い物に行きたくないのが本音なのだ。自分の置かれた場所でできる限りのことをして自衛する彼らに学びべきだと思う。私たち日本人は東日本大震災を経験したが果たして何かを学べているだろうか。”喉元過ぎれば熱さを忘れる”であの地震の怖さが薄れつつある中で、もう一度考え直すきっかけになりそうです。

ウイルスと共存する社会に慣れる

 今の新型コロナウイルスが終息したら元の日常に戻れると期待したいのですが、現実には無理そうです。過去にSARS、MARS、そして今の新型コロナウイルスと約20年間に3度も出現しています。これは専門家によると、とても異常なことで、地球温暖化や森林破壊などによる生態系の変化が原因だと指摘されています。

 さて2か月間の外出制限が緩和されたパリでは、地下鉄などに厳しいルールが課されているとニュースで知りました。通勤証明書の携帯を義務付けたり、乗客間の距離は1mとか、車内での立つ位置までシールを貼ったりして徹底しています。それを思うと日本はまだまだ甘く、個人の良識に任せてばかりでこれで大丈夫なのかと考えさせられます。それでもこのルールには不可能に近いと思える難点があるのも事実のようです。つまり、パリの地下鉄の乗客間が1mだとすると、輸送能力が問題になるとフランス国鉄は政府に訴えています。つまり輸送可能人数が通常の800人から180人にまで減ってしまい、ラッシュ時には乗客が乗り切れなくなるというのです。こういった問題をどうするか、ウイルスと共存するのが当たり前という認識が広がれば自ずと答えは見つかるかもしれません。

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