人生は旅

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アイドルの卒業に想うこと

今週のお題「〇〇からの卒業」

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アイドルの卒業は彼女たちの目標でもある

 テレビの報道番組でアイドルの卒業の話題になると、いつも最初に想うのは、これから本当にやっていけるのどうかということでした。所属しているグループを卒業するというのは、普通の社会では会社を辞めて独立するということです。その場合は入念な準備もしているだろうし、また勝算もあってのことなのですが、それは挑戦に他なりません。正直言って、私は若い頃はともかく今はアイドルにはほとんど興味がないのです。だから、全く他人事で、近所のおばさんのように無責任でどうでもいいぐらいの気持ちでいたのです。つまり、芸能界において俳優や歌手といわれる人たちを見る目よりも、アイドルをはるかに軽く見ていたのです。

 ところが、最近はそんな目で見ていたことを反省しなければいけない場面に出くわすことが多いのです。例えば、テレビのクイズ番組のQさまを見ていると、ジャニーズや女性のアイドルグループの人たちが出ていて、見事に正解を連発しています。それも私たち視聴者が回答に悩んでしまうような問題をスラスラ解いて、頭の回転がいいのです。彼らは芸能活動を続けながら、大学にも通っているらしく、それだからか集中力が凄いのかもしれません。番組に出る出演者も世代交代というか明らかに若くなってきているのです。だから初めは戸惑うのですが、何度も見ているといつの間にか慣れてしまうのですから不思議です。時代の流れなのか、まさにアイドル恐るべしで、彼らを色眼鏡で見ることはやめにしなければなりません。

 それに、最近では新聞の夕刊にも、アイドルグループのメンバーの人たちに関する小さい記事が載っているのです。もちろん私などは聞いたことも見たこともないのですが、その人の名前と顔写真と一緒に自己紹介や抱負が書かれています。歌って踊れるミュージカル俳優になりたいとか映画やドラマに出たいとか、あるいは声優になりたいとかという、それぞれ目標があるようです。つまり、アイドルグループに入る動機は自分の夢へのなんらかの足掛かりにしたいからなのです。いずれはみんな独立を目指していて、ずうっとグループとしてやっていけないと最初からわかっているのです。その点において、今居る場所にそのまま留まってもいい会社員とは立場が違いすぎます。だから、アイドルの卒業は夢への第一歩と言えるのです。むしろ、不安と言うよりワクワク感の方が勝っているのと思うのです。

 卒業してから個性を爆発させればいいのかと考えていたら、どうもそうでもないようなのです。それはコロナ禍でコンサートやファンとの交流ができなくなったことで、ある変化が起きているからです。その変化とは、グループのメンバーが積極的に個人として活動を始めたことです。メンバーでいながら大好きなものに関する個性を売りにするのです。例えば、サッカーに夢中になって、Jリーグの魅力を紹介する記事をブログに書いていたら、幸運にもサッカー番組に呼ばれることになった。それをきっかけにサッカーアイドルの地位を確立してしまったとか。また、ゲームに嵌っていたあるアイドルはテレビ東京のゲーム番組にたびたび出演して話題になった。でもそれに飽き足らず、自らゲームの実況動画を編集して公開してしまった。決して緻密な戦略などあったわけでもないのに、自分の好きなこと、熱中できることを突き詰めて行ったら、目の前にもう一つの道ができていたわけなのです。もう一つの道とは本業ではない別の仕事を手にしたことです、それも自分の大好きな分野での仕事を。まさにこれ以上幸せなことはありません。そうなるにはほどほどの好きじゃダメなんです、とことんやってこその結果なのです。だから、新聞の記事では、『ファンに会えないコロナ禍を生き抜くには』とのタイトルでアイドルたちの奮闘ぶりを讃えているのです。それと、困難な時代だからこそ、彼女たちの個性がクローズアップされ、それがグループにとっても恩恵になって希望の光となりうると言いたいようです。

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