人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

涼を誘うメダカののれん

今週のお題「最近あった3つのいいこと」

最近あった3つのいいこと

 まず、一つ目はスーパーの家庭用品売り場で、写真にあるようなメダカ柄ののれんをみつけたこと。普段は部屋に風を入れるために網戸にして開けっぱなしにしている。誰も外から覗かないので、それはそれでよかったのだが、売り場に飾ってある江戸柄ののれんを見た瞬間、ひらめいた。窓に涼を誘うようなのれんでも付ければ、おしゃれではないかと。いや、おしゃれでなくてもいいのだが、日常にささやかな変化が欲しかっただけなのだ。レースのカーテンでは重苦しすぎるから、ペラペラののれんがちょうどいい。値段を見ると、1280円で手軽な値段だが、昨今は消費税が高いから油断大敵だ。素早く計算すると、1500円でお釣りがくるくらいの値段になった。まあ、これくらいなら財布にもたいして響かないので、買うことに決める。

 のれんの柄は、雲、ひまわり、花火、メダカ、昔ながらの江戸柄と5種類もあった。さて、どれにしようと考えたら、なるべく光を遮ることがないような透明感のある柄が一番だった。それで、水の中をスイスイと気持ちよく泳いでいるメダカ柄を選んだ。雲の柄も部屋の中に突如として青い空と無数の白い雲が出現したら、なんだか面白そうと一瞬思ったが、返って気になってしまって、終いには邪魔になるのではないか。ひまわりにしても、その柄自体は可愛くて綺麗だが、やはり目立ちすぎて落ち着かない。花火も同様で、それに濃い色はどうしても部屋が暗くなってしまうのでやめておいた。

 メダカと言えば、スーパーのメダカについては既述したが、あの話には続きがある。ミユキと楊貴妃の2種類しかなかったはずなのに、ある日虫かごのような容器が側に二つ置いてあった。その中に、ラベルにスーパー光と名前が書いてある、ちっちゃいメダカ5匹が泳いでいた。大きさが糸くずぐらいなので、最初は目を凝らしてようく見ないとわからなかった。値段をみると5匹で780円、ミユキや楊貴妃は一匹で580円だ。どうなのだろう、こんな弱々しい、儚い生き物が果たして売れるのだろうかと半信半疑だった。ところが、次の日に行ってみると、虫かごは二つとも消えていた。すぐに売れたのだ。おそらく子供にせがまれて、まあいいかと親が買ってあげたのかもしれない。一方のミユキと楊貴妃はさっぱり売れない。

 二つ目はお盆に田舎に行くための列車予約ができたこと。今年の夏は新聞やテレビの報道などでも混雑しそうということなので、自由に動ける通路側の席を取った。だが、最近急激にオミクロン株の感染が拡大しているようだ。街中では日常生活は何の支障もなく日々過ぎていくが、このままだと8月には今まで経験したことがないような規模の感染者数になるという。そんなことを言われて脅かされても、どうしたらいいのか見当もつかないし、また予定を変えるつもりもない。政府は何もたいして対策をとらないのだから、もはやコロナはインフルエンザ並みになったのかと誰もが認識せざるを得ない。以前から考えたら、不可解な話だが、もう人前で堂々と「コロナになっちゃって・・・」と言えるようになったのだ。田舎の人たちも慣れてしまったのか「帰って来ないで」だなんて言わなくなった。

 三つめはケンカ別れしたわけでもないのに、疎遠になっていた昔の友から手紙が来たこと。実をいうと、私は引っ越しの際にアドレス帳を失くして、彼女の住所も電話場号もわからなくなった。昔のアパートを訪ねたこともあったが、すでに彼女は転居していた。あれは、ちょうど夕飯の支度で忙しくしていた時、彼女から電話がかかってきた。その時の私は心ここにあらずといった感じで、彼女がどうでもいい世間話をするのでいい加減に嫌気がさしてきた。この忙しいのに、そんなどうでもない話をしないで、と内心思ったがそんなことを言えるわけもない。だから、「ごめん、今忙しいので後からかけ直すね」と言って電話を切った。それ以来音信不通になっていた。気にはなっていたが、忙しさのなかでいつしか忘れていた。突然の手紙は正直言って嬉しかった。

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