人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

町の診療所

 

スーパーの隣にあるから、いつでも行けて安心
 先日ブログに風呂の浴槽から出られなくなって、3日後に助け出された人のことを書いた。万が一まかり間違えば、悲惨なことになっていた出来事だった。突然、身体が動かなくなるのは、まさか自分の身に起こり得るとは思えない青天の霹靂のような事態だ。少し前のことだが、私にもそんなどうしようもないことが起きた。あの日、私は風呂から出て、部屋で少し寛ぎ、もう寝ようと思った。いつものように布団に横になったはいいが、寝返りを打とうと思ったら、ズキッ、ズキッ。左肩に激しい痛みを感じて悶絶した。少しでも動こうとしようものなら、ズキッときて怖くて動けない。動くたびに感じる身体を切り裂くような痛みに耐えられない。だが、実際問題として、動けないままでは埒が明かない。もしも朝まで動けなかったらと思うと、トイレにも行けない。

 だから、このまま寝たままではいられない。それで、私がとった行動は近くにあるこたつテーブルまで、何とかいざって行くことだった。嫌なことだが、仕方がないと強烈な痛みを覚悟した。テーブルの端っこにつかまり、やっとのことで起き上がることができた。ひとまずホッとしたが、肩の痛みだけでなく、頭はガンガン、左半身全体が痛いことに気付いた。トイレに行こうと立ち上がったが、肩の痛みのせいでヨロヨロとしか歩けない。身体をくの字にして、やっとのことでトイレに行ってきた。その後は痛みのせいで眠気も吹っ飛んだので、壁にもたれてじっとしていた。もしも横になったら、もう二度と起き上がれない気がしたからだ。

 朝まで一睡もできなかったが、頭の中でこれからどうしようかと考えた。この痛みは放って置いて治るものではないことはわかっていた。朝一番で病院に行くしかない。ではどこへ行こうかと考えたら、行くところはあそこしかない。つまり、町の診療所しか思い浮かばなかった。そこでインフルエンザの注射を毎年打っていたし、具合の悪い時や、巻き爪で苦しんだ時も診てもらっていた。一番最初行ったのは、食べ物が胸につかえて食事がとれなくなったからだった。腹痛も苦しいが、胸のあたりに常に何かが引っかかっていて、圧迫されているような感覚も辛すぎる。もちろん、そこに行くまでに、薬局で市販薬を買って飲んでいた。太田胃散やパンシロン、サクロンなどを試したが、全く効かなかった。今ならそれぞれの症状に合った薬でないと効果がないことが理解できるが、その時は分からなかった。

 診療所に行くと、食べ物が胸につかえているように感じるのは胃酸が出過ぎているからだと言われた。そのために胃酸を抑制する薬を処方してもらって、夜寝る前に一錠飲んだ。すぐには良くならなかったが、4~5日すると胸のつかえが無くなった。薬を良くなっても最後で飲み切るように、もう一度来院するように言われるが、さすがに言うことは聞かなかった。”喉元過ぎれば熱さを忘れる”で先生に言われたことなど頭の隅にもありはしない。だが、しばらくして同じ症状がでると、躊躇することなくまた診療所に行った。幸運なことに、ここ数年胃のトラブルは無くなったと思ったら、今度は肩の痛みに襲われた。予測がつかないのが人生だが、想像もつかないような痛みは久しぶりだったので相当応えたのは確かだ。

 診療所に行ったら、以前の大先生ではなくて、息子さんが院長になっていた。肩が痛む原因は何か思い当たることがあるかと聞かれたが、特にないと答えるしかない。肩を前後に回すように言われたり、首を前後に動かすように指示される。背中のどこが一番痛いかと聞かれて、その部分を手で触れて見せると、骨ではなくて、筋肉痛との診断だった。どこでもそんなときは決まって痛み止めと湿布を出してくれる。原因が分からないのだから、どうしようもないので素直に痛み止めを飲んでいた。最初は真面目に飲んでいたが、2~3日したら、だんだん痛みが引いて来たので飲むのをやめた。あれからちょうど3週間が経ったが、今のところ私の左肩はおとなしくしてくれている。

mikonacolon