人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

マドリードで偶然出会ったTシャツ

今週のお題「お気に入りのTシャツ」

f:id:mikonacolon:20200801134522j:plain

マドリードの街を歩いていて偶然見つけたTシャツ。今まで知らなかったが、この絵と全く同じ銅像がプエルタ・デ・ソルという広場にあるという。クマとイチゴの木(山桃)の像はマドリードのシンボル的存在なのだそうだ。

マドリード駅は熱帯植物園?

 実を言うと、私がマドリードに行ったのはグラナダに行きのバスに乗るためでした。あの有名なアルハンブラ宮殿を一目見ようと思い立って、その中継地点としてマドリードにやって来たのです。サンセバスチャンから列車に乗って着いた駅はアトーチャ駅というところで、なんと待合室にはミニ版の熱帯植物園があるのです。この光景を始めて見たときはこの斬新な組み合わせに感激して、棚からぼた餅式のお得感を味合いました。殺風景な駅の待合室しか知らない私にとっては目から鱗で、世界には面白いことを考える人がいるのだなあと嬉しくなりました。待合室でありながら植物の陰に隠れて他の人を気にしないでいられるし、緑に癒されて束の間の時間を過ごせる貴重な場所といえるでしょう

 そういえば、以前テレビでプラントハンターという珍しい職業の人の仕事をフォーカスした番組をやっていました。世界中を飛び回って、珍しい植物を見つけてくるのが仕事らしいのですが、何をやっているのかよくわかりません。それで、日本の京都駅に「森を出現させるプロジェクト」を任されたときのことを話したらみんな納得したのです。しかし、スタジオでは「どうやってあれだけの木々を駅に運び込んだのか」という疑問が消えません。でも「う~ん、どうやって?」と考える必要などなかったのです。答えは簡単で「なあ~んだ、そうだったのか」です、つまり京都駅の天井が自動で開閉できるようになっていたので搬入もスムーズに行われたのです。この京都駅の森のことが、マドリード駅の待合室の熱帯植物を見たらふと思い浮かんだわけなのです。

f:id:mikonacolon:20200802184403j:plain

▲写真の奥にはアトーチャ駅に出現した熱帯植物園があります。列車を待つ合間に植物園にいる気分になってしまうから不思議です。

バスターミナルの熱気に圧倒される

 私は基本的に列車の旅が大好きで、できることならバスよりも列車を選びたいのです。しかし工事とかの諸事情で列車が走っていないとなると、話は違ってきます。だからマドリードからグラナダも仕方なく4時間バスに乗ることに決めました。しかし、よく調べてみるとアルサ社から「プレミアム」という一人席で他人を気にしないで乗れるバスがあるというのです。値段も普通より少し高めですが、実際乗ってみると快適さが違います。好きな飲み物を係員の女性が持ってきてくれるし、軽食のサービスもあって4時間があっという間でした。何よりもトイレ付なので途中の待ち時間がない分早く到着しました。

 今回驚かされたのは、マドリードの南バスターミナルの巨大さと大勢の人々で賑わっている光景です。今まであれほど広大なバスターミナルを見たことがありません。アルサ社をはじめとする多くのバス会社の営業所が立ち並び、バスの乗り場が延々と続いていて、なかなか自分のバスの番号が見つかりません。ショッピングセンターと錯覚するような様々なショップがあり、レストランは満員で持ち帰りの客の長い列ができています。とにかくバスターミナルは人の熱気に満ち溢れているのです。鉄道駅のあの暗さや静けさと比べると雲泥の差があって、もしかしてスペインは鉄道よりバスの方が重宝されているのかもしれません。ただどこにでもバスで行けると言うわけでないのです。残念ながら断崖絶壁で有名なロンダは鉄道でしか行けません。

 この南バスターミナルでパンやらお惣菜やらいっぱい買って、人々のエネルギーをおすそ分けしてもらった私は旅の高揚感でワクワクしてきました。もう一度行ってみたくなる数少ないバスターミナルの一つといえます。

mikonacolon