人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

キノコと田舎の少子化

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味より見栄え優先の世の中

 朝日新聞の「声」のページに福岡県の86歳の方からの投稿で「熟さぬキュウリ、我慢がならぬ」という記事が載っていました。最近のキュウリは味も香りもなく、見栄え優先で、このままではキュウリ本来の味を忘れる日も近いだろうとのこと。私も子供のころ食べていた、畑からとってきたばかりのキュウリの味を覚えていないかもしれません。まだ太陽の熱が残っているキュウリを、冷たい井戸水で冷やし、塩をつけただけで丸かじりしたものです。それがおやつだったのです。

 ただ、スーパーで売っているキュウリにもおいしいものとそうではないものがあることだけは感じていました。他のと値段がそんなに変わらないのに、野菜の味がしなくて食べる気にならないキュウリを買ってしまうことがあります。透視能力も野菜の味を見抜く才能も持ち合わせていない私にはどうすることもできません。キュウリは本来放っておけば、三日月のようにくるっと曲がって成長して、取るのを忘れると黄色いキュウリになってしまいます。心配しなくても鳥が食べに来てくれます。

 青いバナナは美味しいの?

 私が最近残念に思うのは、スーパーに並んでいるバナナがどれも熟していないことです。値段の安いものから有機栽培のラベルが貼られている値段が高いものまで、すべて食べごろではありません。見た目は黄色くてたべられるように見えてもヘタの部分をよ~く見ると黄緑です。”甘熟王”や”濃味”などのブランドバナナも例外ではないのです。近頃では、昔美味しいと評判だった台湾バナナが店に出まわるようになりました。それはうれしいのですが、やはり熟していないのです。だからバナナは見切り品しか買わないようにしているのです。だって、ちょうど食べごろの美味しいバナナを正規の値段の半額で買うことができるのですから。

 熟していないバナナを売っているのは日本だけかと思ったら、ヨーロッパに旅行に行って世界的な傾向だとわかりました。外国のスーパーでは果物や野菜は量り売りなので、バナナも袋には入っていません。自分で好きな分だけちぎって袋に入れてから秤にのせて値段のシールを貼ります。

スーパーのエノキはクズばかり?

 私の同僚が残念に思うのは、スーパーにあるエノキのことです。彼に言わせるとあのエノキはエノキのランクから言えばクズなのだそうです。彼の実家は農家なのですが、副業としてキノコの栽培をやっていたそうで、子供のころからそばで見ていたからわかるのです。普段はスーパーにほとんど行く機会はないのですが、たまに行くとどうしても気になって、「質のいいエノキはないのだなあ」と嘆いてしまうそうです。「じゃあ、本物エノキってどういうのなの」と彼が言ってる意味が分からず聞いてみると、表面が濡れたようになっていて美味しいのだとか。

 そんな彼の田舎も都会と同様に少子化の波が押し寄せているそうで、実家は4人も子供がいるのに誰も結婚しないのでどうなるかわからないと言います。後継ぎがいないので周囲は空き家が増えています。まれにお嫁さんが来たとしても、日本人ではなくて中国人の女性だそうです。彼女たちは自分が働いたお金はすべて自分の国に送ります。要するに日本に出稼ぎに来るような感覚で結婚するようで、お金が貯まると中国に帰ってしまうのです。子供ができても一緒に連れて帰ってしまうので余計に困るのだとか。

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