人生は旅

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数学で事件を解決できる!

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事件は数学で解決できる

 ドラマ「ナンバーズ・天才数学者の事件ファイル」はFBI捜査官の兄(ドン)が数学者の弟(チャーリー)の助けを借りて事件を解決してゆく物語です。世の中で起こっていることのすべては数式で表すことができる、このゆるぎない事実がドラマのテーマになっています。このドラマの総指揮をとっているのはあの有名なトニー&リドリースコット兄弟です。何年か前に有名人の家に仕えていた執事や家政婦さんの手記が話題になったことがありました。たしかスコット家で長年働いた女性によると、彼らは生活のために映画を撮らなくていい人達なのだ、なぜなら働かなくても富豪の家柄でお金は潤沢にあるのだという。それでは彼らは幸せなのか?という疑問が湧いてくる。それについて彼女は、複雑な家庭で家族の愛情に恵まれなかった不幸な人達だと断言していたのを今でも記憶しています。

小学校の運動場が陥没!

 さて、ドラマのお話に戻ると、ある日突然小学校の運動場が陥没して近くにいた生徒数名が事故に巻き込まれました。ちょうど運動場を新しくする工事が行われていてショベルカー?で穴を掘っていたところでした。幸運にも怪我人は少なくて済みましたが、陥没の原因になるような大きな穴が開いた理由がわかりません。学校の保護者に話を聞いてみると、信じられないような事実が明るみに出ました。この小学校では神経障害やがん、白血病などの病気の子供が異常に多いことがわかったのです。何か有害な物質が身近にあるのではと調べてみたら、なんと運動場の舗装材に有害廃棄物をリサイクルした原料が使われていたのです。ところが舗装材のかけらの成分を分析しても有害物質は発見されません。このままでは建設会社を提訴することもできずに真相究明も困難と誰もが思ったのです。

患者のデータを図表にして可視化

 ある小学校に白血病等の患者が多いからといってもそれを証明するには全体のデータが必要だとチャーリーは指摘します。まずコンピューター上にロスアンゼルスの地図を作成し、その中に白血病の患者は赤色で、神経障害等の患者は青色で表示します。すると赤と青の重なった部分が多数出てきたのです。しかもその場所はすべて小学校で同じ建設会社が運動場の工事をしていたのです!建設会社の親会社が有害廃棄物を48州から買ってそれをリサイクルして舗装材として利用させていました。しかし調べてみると、親会社が引き取った膨大な量の有害物質に比べて、舗装材として利用したのは半分ほどでしかありませんでは残りはいったいどこに隠したのか?小学校の地下に廃棄物を埋めたとしか考えられません。

陥没した穴で爆破実験を

 実は陥没した穴の中から酸が見つかっていたのです。それで油田に使われるような音波探査法を利用し、爆破して酸のありかを調べようとしました。地中での変化がわかる、地下で何が起きているのか、振動を通して反射波を測定する、それが音波探知です。「コウモリがコンピューターに情報を送ってくれるようなもので地質と異物の地図が出る」つまり、異常があれば教えてくれるのです!実験は大成功でなんと有害廃棄物のドラム缶が3ダースも埋められていたのです!!

 このドラマの中でなぜ運動場にあんな大きな穴があいたのか?どう考えても不思議でなりません。でも実際は有害廃棄物の酸と地下水が岩を侵食し、ガスが発生して穴ができました。そして、今回の場合は地上を掘ったはずみで陥没したのだそうです。それについてはチャーリーがわかりやすい例をあげて説明してくれています。酸の効果はスイスチーズと似ているそうで、細菌が乳酸を壊すと炭酸ガスが発生します。それが中に残ると気泡、つまりチーズの穴になるとのことです。それにしても今回は大変興味深い内容で勉強になりました。

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