人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

心に刺さる言葉で片づけを?

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 今日の下着で救急車に乗れるか?

 昨日の新聞で気になったのは片づけの本『28文字の片づけ』の広告でした。「グサグサ突き刺さる言葉。だから迷わず捨てられる。片づく」との魅力的なセールストークがどうしても気になってしまいます。さっそく近所の本屋に行ってみたのですが、そんなにうまくは見つかりませんでした。思い直して、ふと紙面に目をやると「今日の下着で救急車に乗れるか?」とのフレーズがあるではありませんか。ええ~?!救急車に乗るのに下着のことまで考えなきゃいけないの?と驚いてしまいました。でも、すぐに気づきました、いつ何時他人に下着を見られても恥ずかしく?ないような物を普段から身につける必要があると言いたいのです。つまりその心がけさえあれば、古くてよれよれになった下着はすぐ処分できる、その結果、片づくと言うわけです。

下着を気にする余裕などなくて

 思えば、以前道を歩いていて急に腹痛に襲われたので、すぐにタクシーを拾おうとしました。そのころは、すぐにお腹が痛くなることが多かったのですが、少し休むと収まっていたからです。ところが、あの日は何とか歩けると思ったのにその場にうずくまってしまったのです。これには自分でも驚きました、痛みにどうしても耐えられなくて。親切な方が救急車を呼んでくれて病院に行きました。考えてもみてください、そんな時に下着のことなど気になりますか?そんなどうでもいいことを気にする余裕があるなら、救急車には乗りません。

 「その下着で救急車に乗れますか」という文句から、ふと遥か遠い記憶が蘇ってきました。中学生のとき読んだ作家の森村桂さんのベストセラー『天国に一番近い島』のことを思い出したのです。桂さんは南太平洋にあるニューカレドニアに日本人で初めて行った方です。その本の中で、癇癪もちで山男の愛するダンナ様がこう宣ったのです、「俺は下着だけは新しいものを身につけるようにしてるんだ、だって、いつ交通事故にあうかわからないだろう」。この発言を聞いた桂さんはダンナさんの潔癖さを思い知ることになるのですが。

 もちろん、当時まだ子供の私は「ふ~ん、大人ってそんなことを気にするんだ」ぐらいにしか思っていませんでした。あれからずいぶん時が流れた今、「片づけ」という話題に関連して昔を思い出すなんて思いもよりませんでした。これだから生きてると面白いですね。

わざと古い下着で旅行に

 前にも書いたと思いますが、私はミニマリストに憧れていた時期もあるので、一通りの片づけ本は読んでいます。そして断捨離も済ませて物を最低限度にして暮らしています。その方が掃除が楽だからなのですが、衣類についてはさほどのこだわりはありません。正直言って、最初のうちは「そんな古くてよれよれの下着を着ていたら、幸運はやってこない」だの、「見えないところにこそ気を遣わなきゃ」などというアドバイスに素直に従っていたのです。だから、普段からできるだけ新しいものを身につけるようにしていたのです。それでは古いものはすべて捨ててしまっていたのか?と言うと違うのです。それを旅行に行くときに利用していたのです。要らないもの、捨ててもいいものを旅行中利用して最後に現地にごみとして置いてくるわけです。おかげで帰りのキャリーケースの中はスペースができて、自然とお土産が無理なく入れられます。この方法は世界を旅した達人の教えなのですが、考えてみると、旅行中に救急車に乗るようなことだって十分にあり得ます。

 そう思ったら、今気づきました!今までずうっと救急車に乗れないような下着?で旅行していたことに!

mikonacolon