人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

安楽死と生きがい

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安楽死を望む男性

何年か前に飛行機の機内でみた映画で題名は忘れたのですが、安楽死を望む男性とそれを止めようとする女性の恋物語だったと思います。この映画は私が日本に帰って来てから公開になったのでストーリーだけはよく覚えているのです。主人公はお金持ちで何不自由のない生活をおくり、美しい婚約者までいて幸せの絶頂にあったわけです。それがある時事故で大怪我をして身動き一つできない身体になってしまいました。たびたび発作も起きて死の淵をさまようので、自然と安楽死を望むようになったのです。その原因の一つとしては自分を見限った恋人に去られてしまい、あろうことか自分の親友と婚約されてしまったことも挙げられます。事故に会うまでは自信たっぷりですべてを持っていたのに、今ではかつての恋人に同情される始末です。プライドが高い彼はそんな自分がどうしても許せないらしく、苦しんでいるのです。それなのに恋人に結婚式の招待状を渡されて、必ず出席するように頼まれると、平気な顔で式に出席するのです。残酷な申し出なのに静かに二人を見守る彼の心の中は雨模様なのでしょうか。

どうにかして彼を止めたいヒロイン

この映画のヒロインは偶然に彼の身の周りの世話をすることになった女性です。最初はわがままな彼と衝突ばかりで二人の仲は最悪でした。ですが、彼女はいつしか彼と心が通い合うようになって彼を愛するようになるのです。すでに恋人がいたのに、その恋人よりもいつの間にか彼のことを優先するようになるのです。普通の恋人同士のように楽しく過ごす事もあったのですが、やはり病状がいつものように悪化して彼はとても苦しむのです。自分が支えるから、お願いだから生きて欲しい、安楽死なんてやめてほしいと哀願するのですが彼は聞き入れません。「僕は事故に会う前の完璧な自分が好きなんだ。今のこんな自分では生きてる意味がないし辛すぎるんだ」と彼女に訴えるのです。彼女の彼への愛では彼の決意は到底変えられません。

彼の自分への愛に涙

彼が死んだ後、傷心の彼女のもとに一通の書類が届きます。それは彼がまだ生きていたころ彼女に届くよう準備しておいてくれた学校の応募書類です。未だに定職を持たない彼女を心配して、彼女が行きたがっていた学校で学べるようお金も用意してくれていました。同封されていた彼女への手紙にはこう書かれてありました、君はこれからは好きなように生きろ、君がやりたいことを勉強して自分の道を進め、そしていつかは愛する人と幸せになってくれ、と。

オランダだけは安楽死が認められている

以前、テレビの番組で安楽死についてやっていましたが、現在世界で安楽死を認めている国はオランダだけなようです。死に至る薬を誰かに飲ませてもらうのではなくて、自分で飲まなければならないのです。誰かに飲ませてもらったら、その人が殺人を手伝ったことになってしまって罪を問われてしまいます。この事実は自分の事として考えると怖くてとてもできないと思います。ただし、もし私がいつもひどい痛みに毎日耐えて暮らしていて、もういい加減楽になりたいとふと思ったらわかりません。でもオランダまで行かなければならないし、安楽死はお金がかかるのです。

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