人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

真夜中の小さなハプニング

新聞が気になって、手が玄関のポストに

 今日私はこのブログを寝ぼけ眼で書いている。と言うのも夜中にちょっとした活動をしてしまったからだ。事の子細はこんなわけだ。いつものように10時半ごろに布団に入ったのだが、急に寒さを感じて夜中が目が覚めた。きっと昨晩髪の毛を洗って、自然乾燥で済ませるだけで、ドライヤーをかけなかったせいだ。そのため身体が冷えて眠れなくなったらしい。少しの間布団の中でじっとしていたが、あろうことか、くしゃみまで出だした。このままでは埒が明かないので、押し入れから蒲団を取り出して、着ていた毛布の上にかけてはみたが、くしゃみは止まらない。それで、最後の手段として、”こんな時のパブロン”を飲むことにした。

 あまり何でもかんでも薬に頼りたくないのだが、この際寒気が収まらないので致し方ない。台所に行って、お湯を沸かし、ぬるま湯でパブロンの顆粒を飲んだ。布団に潜り込んで少しすると、身体が温まって来たので落ち着いた。これで眠れると寝ようとするのだが、妙に眼が冴えて寝られない。たぶん、寝る前に見たYahooのニュースが気になったからだろう。ちょっと気になったことを検索しようとしたら、トップニュースが「45年の払い込み期間が国民年金に」になっていた。まさか65歳まで払うのかと目を疑った。新聞のノーベル文学賞を受賞したフランスの作家についての記事を読んでいたら、その人の本について調べたくなっただけなのに。

 仰天して、本当なのか確かめてみると、「政府は国民年金の納付期間を現行の20歳以上60歳未満から延長し、65歳とする検討に入った」と書いてあった。これまでも将来は年金額が減らされるとか、若い世代の受給年齢が75歳になるとか言われてきたが、あくまで遠い将来のことだと思っていた。だが、今すぐでないにしろ、遅かれ早かれその日は近いのだと痛感した。要するに、100年安心であるべき年金の財源が足りないのが容易にわかった。

 そんなことを布団の中で思っていたら、そう言えば新聞には載っているだろうか、新聞はもうきているはずではないかと起き上がった。薄暗闇の中本棚にある時計を見たら、午前2時半で、いつも2時ごろ新聞は来るのでもう着ているはずと玄関に急いだ。当然のように玄関ポストの蓋を開けてみるが、あれ~?もぬけの殻だ。いつもあるはずの物がないと不思議に思って、もしかしたら、差込口に引っ掛かっていやしなかと確かめようとした。すると、まるで”以心伝心”か何かのように、静かに新聞が差し出されたのだ。その瞬間、私は声が出ないくらいの衝撃を受けてしまった。どうか、私の存在に相手が気付きませんようにと祈った。どきどきしながら、身を潜めている犯罪者か何かのように自分が思えてきて、気恥ずかしかった。新聞を待ちわびて、息を殺してドアの向こういるおばさんなんて、どう見ても滑稽だ。

 気を取り直して、新聞を開いてみると、一面には年金のことは載っていない。でも2面には関連記事が載っていて、見出しに『保険料65歳まで、検討』と出ていた。その隣には『5年延長で財源確保』とある。紙面では「負担が増すのは自営業者や60歳以降は働かない元会社員の人たち」だと指摘し、「企業の雇用延長などで、65歳まで働く人は現在も保険料を払っており、負担は変わらない」と書かれていた。

 だが、その後届いた朝日と日経の両紙には国民年金の納付期間延長の話はどこにも載っていなかった。これは一体どうなっているのか。おそらく想定内のことだから、言及するまでもない話題なのだろうか。年金の財源が足りなくなったら、国民に負担を強いるのが一番簡単な方法なのだろう。政府には素晴らしい頭脳の持ち主が大勢おられるのだからもっと熟慮を望みたいのが本音だ。

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