人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

中国映画の父親像

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娘が父親のことを本気で考えるとき

舞台は中国の地方都市で、父親と娘二人が同じ家に暮らしています。父親は毎朝、朝ごはんを作り、洗濯をし、娘二人を送り出します。娘は一人は学校の教師をしており、もう一人もすでに働いて自立しています。この家の長女は都会で働くキャリアウーマンですが、最近は生活に疲れが見えてきて、道ならぬ恋を清算して田舎に帰ろうかと考えていました。自由を謳歌して、今まで気にもかけなかったのに、田舎にいる父親のことが急に気になりだしたのです。自分は長女だから父親のことを少しは考えなきゃという義務感が芽生えたのです。自分が田舎の家に戻り、父親の面倒をみて暮らすのが一番いい選択だと信じていたのです。

一方、父親は今でこそ娘の下着を洗濯していますが、かっては有名中国料理店の料理長まで務めた人です。今でも戻って来てほしいとラブコールが絶えないのですが、戻るつもりはありません。彼を「先生」と慕ってたくさんの人が訪ねてきます。そんな彼が今一番可愛がっているのは、三女の幼馴染とその娘です。離婚してひとりで頑張っている彼女は幼い娘と二人で暮らしているので、なにかと気にかけて面倒を見ているのです。得意な料理でお弁当を作っては届けてやり、二人の喜ぶ顔がなによりうれしいのです。

自分の人生を生きるとは?

長女の思惑もある事件によって思い通りにはいかなくなるのですが、その事件こそが「ええっ!まさかそんなことがあるの?」と私たち日本人がびっくりする事実です。父親はいい年をして娘の幼馴染と男女の仲になり、挙句の果てに子供ができたのです。彼は彼女と結婚することに決めて、すぐに一緒に暮らすことにしました。長女は自分の父親が男になってしまったのが許せず、激怒します。結局、自分の人生をより生きていたのは長女よりも父親の方だったということです。父親は自分の気持ちに正直に従っただけであり、「絶対に二人を幸せにする」と決意を新たにしてまた仕事に戻ります。

「自分の人生を生きる」と言う言葉を聞いて知人の女性から聞いた話を思い出しました。彼女の父親は田舎で一人暮らしをしているのですが、植木や草花などに加えていろいろな趣味を持っている方で1日のスケジュールが決まっているそうです。だから、お盆やお正月に彼女が帰っても、父親は自分のスケジュールを彼女のために変えようとはしないそうなのです。それで彼女もどうせ帰っても相手にしてもらえないからということで、実家にあまり行かなくなってしまいました。

こういう父親ってどうなのでしょうか?娘が久しぶりに帰ってきたときぐらいは、スケジュールを相手に合わせることはできないのでしょうか?どこかで、ふと耳にしたことがあるのですが、ひとり暮らしを満喫している人は誰にも自分の生活を邪魔されたくないのだそうです。

 

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