人生は旅

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祝日なのに出勤したら

今週のお題「祝日なのに……」

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 諦め半分で出勤したら電車が意外に

 世の中の人のほとんどが休みなのに働かなくてはいけない、そんな状況になったらどうしたらいいのか。何で私だけが?と嘆いてみても始まらないので、そこは覚悟を決めるしかないのです。まだ若い頃、祝日なのに出勤をしなければならなくなったことがあります。それは期限までにやるべき仕事が思いのほか進まず、どう見ても終わりそうになかったからです。だから翌日は祝日なのに会社で働くことになりました。納得がいかず、暗い気持ちで家に帰ったら、家族の面々は皆リラックスムード。羨ましい反面、そんな彼らの態度が少し気に障りました。父と兄はリビングのソファでくつろぎ、映画を見ていてそれに夢中のようでした。いつもなら声をかけて、冗談の一つも言いたいところですが、その時はそんな気にもなりませんでした。きっと彼らは夜更かしをして、祝日の前夜の至福の時を過ごすつもりなのです。もういい、放っておこうと思いました。

 祝日、いいえ、大抵の休日の朝は「もうこれでいいや」と言うほど睡眠をむさぼりつくす私。でも翌日は祝日だけど、休みじゃないぞと自分に言い聞かせなきゃダメなのです。毎朝、私を起こしてくれるのは目覚ましではなく、家の中の雑音で、生活音と言われるものです。炊飯器が炊きあがりを知らせてくれるピイーピイーという音、洗濯機がゴウーゴウーと仕事をしてくれる音、食器がカチャカチャ鳴る音などで、このハーモニーが「朝ですよ」と私を目覚めさせてくれるのでした。でもその日は翌日のために目覚ましをかけなければ、起きれそうもないので不安でしかありませんでした。

 さて、次の日の朝、あまり寝た気がしませんでしたが何とか起きれました。予想通り、家族は誰も起きてはいないので、家の中は嘘のような静けさでした。家族を起こさないように気を使って身支度をして家を飛び出しました。駅に行く道を歩きながら、きっと電車は空いていて、座れるからまあいいかと思っていました。ところが車内は意外に込み合っているのです。こんな朝早くから、どうしてと辺りを見てみると、カップルや家族連れが乗っているのです。つまりどこかへ遊びに出かけるらしいのです。忘れていました、積極的に人生を楽しもうとする人たちにとっては休日は家でゆっくりする日ではないようです。

 アグレッシブな人は疲れを知らない人なのか、それとも休むという選択肢はないのかもしれない、などとふと考えてしまいました。そしたら友人の嘆きを思い出しました。彼女の夫は休みの日でも平日と同じ時間に起きる。そして必ずどこかに出かけようと言い出すのだそうです。それで、毎回外食だったら大変じゃないのとからかってみたら、驚くべきことに休日の朝なのに家族の弁当を作らなければならない羽目になってしまうのだという。それに子供たちも早く起きてきてしまうので、もう諦めているのだった。たしかに子供と言うのは普段はたたき起こさなければ起きないくせに、休みの日に限って早く起きるものらしい。そのことは自分でも経験済みでなぜか休みだと思うと楽しくて仕方がなかった。なぜなのか、たぶんそれは休みの日の朝はテレビで大好きな漫画や外国のファミリードラマが見れるからだった。だから自然と目が覚めてしまって、テレビのある部屋に行くとまだ大人は誰も起きていなかったりするのでした。

 いずれにしても、休日に出勤、それも貴重ともいうべき祝日に出勤してみたら、予想外の光景に出くわしたのです。私のように人生をダラダラと送っている人間は、カレンダーを予定で埋めつくすような人達を凄いなあとしか思えないのです。でも休日の過ごし方は人それぞれ、一番楽しいと思えることをやればいいのです。そして一瞬でも仕事を忘れさせてくれて、気分転換させてくれる。おまけに翌日からの活力を貰えたとしたら、そんなふうに過ごせたなら最高ではありませんか。

mikonacolon