人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

「アウトブレイク」から学んだこと

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感情移入できたわけは

 ここ3か月ほど注目してきたドラマ「アウトブレイク」がとうとう終わってしまいました。奇しくも今年1月に放送されたとあって、とうていSFとは思えない真実味があります。毎回これからどうなるのかとハラハラドキドキしながら見ていました。これほど感情移入できたのは、偶然?にも全く同じ状況で生活していたからです。ただ、ドラマはウイルス感染から118日で終息して終わるのですが、私たちの現実はまだまだ続きそうです。この先のストーリーは誰にも予測ができないようです。たしか、6月の時点では日本総研の研究員によれば、「国内旅行の需要は秋の連休あたりでほぼ回復する」とのことでした。さらに「海外からの観光客が戻るのは来年の初めくらいからと予想しています。特に東アジア方面からの意欲は旺盛で、戻りは比較的早いかもしれません」などとの希望的観測。どんなに頭のいい人であってもこの先を見通すことは困難なのでしょうか。

本当の感染源を突き止めた

 ドラマのストーリーに戻ると、疫学研究所のアンヌ・マリー博士はドラマの最終回でやっと真の感染源を突き止めるのです。それはフェレットで初回から何やら不穏な空気を漂わせていたのですが、そうした不安が現実になったのです。フェレットと言っても真犯人はコウモリで、田舎の農場の納屋の中で共生していたらしいのです。誰も気づかなかったのですが、屋根の隙間から納屋に入り込んだコウモリが糞をしてフェレットに感染させたのです。ではなぜ、そんな大事なことに気づけなかったのか、あるいはその事実を知るきっかけは何だったのか。

 実は疫学研究所では大臣と博士たちが終息宣言を出そうと会議を開いて、マスコミへの対応を検討していました。メキシコ帰りの獣医がウイルスを持ち帰ったことがわかって、感染経路が判明してある程度感染が抑えられていました。それで2日後に宣言を出そうと決めたのですが、その矢先に新規感染者が2名出たとの報告が入って来たのです。ウイルスとの闘いはまだ終わっていなかったのです。

 感染者の共通点を調べてみると、まだ10代の少女で、ある大きな公園の近くに住んでいることがわかってきました。その公園の前にはフェレットを闇で売っている店があるのです。動物からの感染に間違いないと確信した調査員は感染経路を突き止めようとするのですが、なかなか本当のことを言ってくれません。動物の飼育の有無を聞いても親に知られるのが嫌で隠そうとするのです。親に内緒でフェレットを買って飼っていた少女は、その子が死んだのを発見して驚きます。思わずごみ袋に入れて捨てようと外に出たのを調査員に見つかって、それでようやく本当のことを聞かせてくれたのです。それがきっかけで真の感染源を特定することができたわけです。

異変に早く気づくことが大切

 思えば、ドラマの冒頭から納屋でフェレットを飼育し、店に売っていた初老の男性は見るからに具合が悪そうでした。フェレットもあまり元気がなさそうで死んでしまう子もいたのです。それなのにお金がかかるからという理由で獣医に診せようともしませんでした。さらにフェレットを闇で買っていた店の主人も元気がない動物を平気で客に売りつけようとしていました。「そのうち元気になるさ」で済ませようとする無責任さが感染拡大を招いたわけです。ドラマを見ている私たち視聴者も、新型コロナウイルスのおかげで感染症との付き合い方を今まさに学んでいるところです。いずれにしろ、何か異変に気付くことができたなら、きっと感染予防に役立つのではないでしょうか。

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