人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

今だからこそレジリエンスを

今週のお題「自分に贈りたいもの」

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子供だけでなく大人にも必要で、もちろん私にも

 聞くところによると、これから先の不透明な時代を生き抜く子供たちに一番必要な物はレジリエンスなのだそうだ。レジリエンス?と聞いて私などは何それ?とチンプンカンプンだった。それはある本のタイトルにある言葉で、いわゆる「逆境を生き抜く力」と言う意味だった。これからどうなるかわからない、当たり前だったことがそうでなくなって、物凄く不安になってしまう時代を頭がおかしくならずに何とか生きていくために必要なのだ。人間はどうしたって安定を望んでしまうし、変化を嫌うものだ。なぜなら変化は何が起こるか分からないから怖いからだ。それに今の慣れたパターンを壊して、また新しくするのが面倒でもある。人はどうしても困難よりも楽な方を選択がちなので、余計に変わるのには痛みを伴う。

 だから、変わることを恐れない、まだ未知の事態を自然に受け入れる柔軟な精神力が必要になる。どんな事態になっても対処できる適応力と自信があればいいのだが、それがなくても、腐らないで前向きに考えられる明るさというか、呑気さがあれば救われると思う。深刻な事態に少し距離をとって、自分を見つめることができれば、第三者的に観察できれば、また違う角度から物事を見られると思う。今はもう自分では何もできないと思う事態に陥ったとき、本当に何もしなければ、”座して死を待つ”ことに繋がってしまう。”果報は寝て待て”とも言わるが、こんな場合は精神的に追い込まれるのは目に見えている。

 では不安を打ち消すにはどうすればいいのか。悪いことばかり考えて心が揺れるのを阻止し、不安に押しつぶされないためにはどうすれば?それは何でもいいからすること。そんなことをして何になるの?と言われてしまうことでも何でも構わない、心が落ち着くことなら何でもいい。そのことはある種の精神安定剤の役割をする。そんな例はドラマを見ているとよく出て来て、なるほどそんな方法もあったのかと感心する。例えば、中華ドラマの「如イ伝」の聡明なヒロインは皇帝が他の妃のところを訪れている時、刺繍をしてひたすら手を動かす。そうしていると何も余計なことを考えなくて済むからだという。他の妃に嫉妬したり、もしかしたらもう自分は愛されていないのではないかと疑心暗鬼になったりする隙を自分に与えないためだった。それに皇帝の態度ひとつで妃の運命はどうにでも変えられるのでなおさらだった。「刺繍をすることは私にできる唯一のことだから、今はそれしかない。でもおかげで心穏やかでいられるわ」とヒロインは言う。でもその後、彼女の刺繍の腕前が役に立つとは夢にも思わない。”芸は身を助く”と言うべき事態になろうとは。

 それから不安を打ち消すのに役立つものをあげると、ある本によると”教養”だそうだ。ここでの”教養”は奥が深く、それを指す範囲が極めて広すぎる。心に留めていていつでも繰り返し唱える座右の銘でも、一編の詩でも何でもいい、とにかく自分にとって唯一無二の存在だと思えるものだ。果たしてそんなものが私にあるのか。残念ながら、私は教養がない人間なので、そんな大したものを持っていない。読書は気が向けばするが、しない時は全くしない。人によっては心が疲れたら読む本があるそうだが、私の場合は本当に疲れている時は活字を目で追うなんて作業は至難の業だ。一番の薬は睡眠で”教養”が役立つ余地はないようだ。そもそもその下地からしてできていない。

 そんな私でも若い頃はリルケヴェルレーヌの詩集を読んだこともあったのだが、今ではすべて忘れてしまった。生活が、忙しさが、私から目の前のこと以外に向ける余力を奪っていった。今更教養なんて無理なのだが、それでも心の糧としての何かを得たいと思う。その何かがあれば、これから先”生きがい”などという立派なものでなくていいから、生きていく上の慰めくらいになるのではないか。

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