人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

生活に不可欠な炊飯器

今週のお題「マイベスト家電」

ワット数の違う二つの炊飯器を使い分ける

 近頃は何かをやめてみたら、今までとは違った発見をした人が多いらしい。例えば、ご飯を炊いて保温する機能がある炊飯器を、あの必要不可欠なものをやめてしまう暴挙にでるひとがいる。炊飯器命の私にはとても考えられないことだが、自分の体験をちゃんと本に書いて出版している。その本によると、あの炊飯器の保温機能を使わないと、それどころか炊飯器そのものを使わなくなると、電気代が急降下するらしい。ええ~本当に!?と仰天したが、そんな簡単には炊飯器とお別れする気にならない。

 炊飯器を使わずにどうするの?と疑問が次々と湧いてきた。ご飯は土鍋で炊いて、ラップに包んで冷凍して置き、その都度レンジでチンするのだ。なあ~んだ、結局は電気を使わなきゃいけないんだ。でもなぜそうするのかというと、保温機能よりも電気代が安く済むからだ。正直なところ、炊き立てご飯と比べてご飯の味はどうなのだろうか。私にはそっちの方がよっぽど気になる。理想を言えば、炊飯器を使うのをやめて、必要なだけのご飯を鍋で炊いて食べきってしまうことなのだ。思えば、遥か遠い昔の子供だった頃、ご飯は釜で炊いて、残った冷ご飯は蒸し器で蒸かして食べていた。

 私の炊飯器はもう10年も使っている、最新機能など何もないありふれた代物だ。消費電力1200Wのパナソニックの炊飯器で、もう何年も前からいい加減に買い替えなきゃと思いながらも使っている。炊き込みご飯やら、赤飯やらとこれまで散々酷使してきたためか、釜の底が変色して剥がれかかっている。ご飯が釜にくっついて、最後まで綺麗にご飯が掬えない。それでも、何とか、いや、十分に炊飯と保温の役目を果たしてくれているのでお払い箱にするなんてことはできない。

 それから私はもう一つ炊飯器を持っていて、こちらはもっぱら海外旅行用だった。だが、家に居るときもけっこう重宝していて、1200Wの炊飯器と共に臨機応変に使っている。この炊飯器は280Wで消費電力がこれでもかというほど小さい。それでも私の持っている変圧器で使える最高の数値の電力なのだ。そして、最大の長所はご飯が20分ほどで炊けてしまうことで、ちゃんと保温もしてくれる。最近は毎年春になるとひとり用家電が人気で、炊飯器も優れものがいっぱいでる。コンパクトでデザインもしゃれているのでついつい買ってしまう。だが、使ってみると、炊飯は問題ないのだが、保温して間もないにも関わらず

 280Wの炊飯器と1200Wのそれを比べてみて、どちらがごはんが美味しいかと言ったら言うまでもない。1200Wの方に軍配が上がるのだが、こちらは炊飯に45分もかかって、出来上がりを待つには空腹の腹の虫が騒ぎすぎる。だから、なんでもいいから、とにかく炊き立てを一分一秒でも早く食べたいときには280Wを選択する。もちろんご飯に芯など一切ない出来上がりなのだが、以前山の頂上で炊飯した時は唯一違った。そこは東ヨーロッパのアルプスと呼ばれる場所で、おそらく気圧が低すぎたのだろう、ご飯の表面がパリパリしていた。

 280Wの炊飯器の出番はまだある。それは私は基本白いご飯が大好きなのだが、たまには炊き込みご飯や赤飯を食べたくなる、まさにそんなときである。1200Wの方で混ぜご飯を炊いて、初めは満足して食べている。だが我儘な私はいつの間にか混ぜご飯に飽きてしまって、やっぱり白いご飯が食べたいとふと思う。そうなると、280Wの出番ですよ、となるのである。一瞬も躊躇することなく、自然と身体が動き、出来上がりを待っていると20分はあっという間に過ぎる。

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