人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

私たちの知らないロシア⑧

おいs

f:id:mikonacolon:20190516172940j:plain

 

ビザはパスポートに貼るシール!

ラトビアに来て3日目の夕方に、旅行社でロシアへのビザを受け取ってホッとした。でも、これからが本当の旅の始まりで、お楽しみの始まりなのだった。今まで「ビザ」と言うものがどんなものなのか知らなかったが、1枚の書類ではなくて、パスポートのページに貼ってあるシール状のものだということを初めて知った。ロシア入国日から出国日まで何日間滞在するか、明記されているのでそれは必ず守らなければならない。しかし、何かあった時のために普通は2~3日多めに設定されているので心配する必要はない。

翌日はお昼のバスに5時間乗って、エストニアのタリンに戻り、次の日の朝9時のサンクトペテルブルグ行のバスに乗って、夕方にバスターミナルに着く予定。

エストニアとロシアとの国境で、ロシアのビザと一緒に入出国カードを提出しなければならないが手元にはない。旅行社で、どうすればいい、と聞くと、バスの中で配られるから心配しなくていい、と教えてくれた。ロシアの入国審査と聞いただけで、ドキドキするのに。

 

運転手が優雅に食事するロシア!

エストニアのタリンから、インターネットで買っておいたEURO LINESという会社のチケットでバスに乗り込む。チケットを見せると、バスのトランクにおじさんが荷物をいれてくれて、荷物の引換券をくれる。

車内には運転手と乗務員がもうひとりいて、一番まえの運転席に近い座席に座っている。途中で運転を交代するらしい。バスはタリンを9時に出発し、サンクトペテルブルグに18時30分に着く予定だ。車窓を眺めていると、自分がおかれている現実や退屈することを忘れる。今現在このバスに乗っていることがとても幸せに思えてくるのだ。

タリンを出発してから4時間ほどたったころ、1時間ほど休憩するという。降ろされたところは、田舎にある売店兼レストランでトイレを使わせてもらえる。日本でいうサービスエリアだが、そんな立派なものではない。トイレは便座もなかったし、紙もないので自分で用意してきたものを使う。ガイドブックに書いてあったのをよく読んでおいたので、びっくりもしない。

驚いたのは、運転手ともう一人の乗務員がテラスで優雅に食事をしていたことだ。トイレからみんなで連れ立って出てきたら、荒れた庭のテーブルでナイフとフォークで美味しそうな肉を食べて談笑していた。仕事中なのに、いいのだろうか、いいらしい。乗客たちはポカ~ンとただその光景をながめていた。これがロシア?なのか、そうらしい。

これには後日談があり、1年後に同じバスに乗ったら、休憩は15分で運転手は座席でドーナツを2個パクついて落ち着かない様子だった。古き良き時代のロシアは終わったのだろうか。

 

mikonacolon