人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

私たちの知らないロシア⑭

 

 

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ロシア人を知りたかったら開放寝台に乗ればいい!

 

今日は前回のお話の続きを書きます。開放寝台がどういうものかお分かりになったでししょうか?説明するのを忘れましたが、荷物は座席の下に入れるようになっており、座席を上げるとボックスになっていて荷物入れになっています。ロシアの開放寝台はプライバシーはありませんが、その代わりに人々の行動を観察していていると面白いですよ。もちろん、日本のかってあった寝台車のようなカーテンはありませんので、自分の姿は他の人から丸見えですが、全然平気です。

初めて寝台車に乗ったのは、たしか、モスクワからサンクトペテルブルグ間の夜8時ごろ出発で、翌朝の5時に着く列車でした。その時は自分の席が上段なのか下段なのか、さっぱりわからず列車に乗り込んだので、とりあえず下の段に寝ていました。夜中の12時を過ぎても誰も来なかったので、「この席は空いているらしい」と勝手に思い込んで安心して寝ていました。

すると、真夜中の1時近くに列車が止まったのです。そうなんです、座席の主が乗り込んできたのです。それは若い女の人で、「早くどきなさいよ。」と怒った目でにらまれました。

数字の奇数は下段で偶数は上段だそうで、自分の席は上段と言うことが初めて分かりました。一番眠いときにたたき起こされて、あわててしまい、やっとのことで上の寝台に上がってホットしました。下段はトイレに行くときにすぐ降りられるので便利ですが、上段は下段に比べてはるかに落ち着けるところがいいですね。でも実際は結構高さがあるのでお年寄りや背の低い人にとっては上るのがかなり大変です。

あと、ヨーロッパの列車のようなコンパートメント形式の寝台車もあります。2等寝台と言ってドアを閉めたら密室ですが、特に問題はないのですが、やはり女性ひとりでは利用しにくいです。友達と一緒に旅行した時に利用したことがあって、たまたま開放寝台が買えなくて乗ったのですが、料金も高くてあまりお勧めできません。

現在は女性専用の2等寝台もあり、中から鍵がかかるようになっていてセキュリティもしっかりしています。プライバシーが欲しい方は、料金もそれなりですが利用されたら安心なのではないでしょうか?

中国人もロシアへ遊びに行く!

何度目かのロシア旅行の時、開放寝台でモスクワに向かっていました。自分たちの座席を見つけて座っていたら、中国人らしき若者がふたり私たちの隣に座りました。開放寝台は普通上下の寝台を予約した人は、下の寝台にふたり並んで座ります。寝るときになったら、上と下に分かれて敷布団、シーツ、枕、毛布などを使います。その若者たちに車掌さんがやって来て、いくつか質問をするのですが、一向に口を開かないのです。何を尋ねられても黙ったままなのです。あきれたのか、車掌さんはあきらめて行ってしまいました。

すると、ひとりの若者が、テーブルに文字を書き始めて、「我門中国人」と書いて、自分たちは中国人だと主張したのです。それから私たちを指して「日本人」と書きました。会話はそれだけですが、彼らはロシアの列車に乗るのは初めてではなくて、何回も遊びにきているようなのです。それは、モスクワの駅に着いて街に出て、ふと見ると、あの若者が飛び跳ねていたからです。とっても嬉しそうにして、どう見ても知らないところではなさそうです。あの人たちはいったい何者だったのでしょうか?この文章を書いていたら、またロシアに行きたくなりました。

 

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