人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

私たちの知らないロシア⑲

f:id:mikonacolon:20190527153326j:plain

 

エカテリーナ宮殿を見ずには日本に帰れない!

 

サンクトペテルブルグで、エカテリーナ宮殿ほど見るものを魅了する場所があるだろうか。期待感でいっぱいでやってきた観光客を実物は決して裏切りません。それどころか外観を見ただけで、初対面でもう一目ぼれをしてしまうのです。ロイヤルブルーと白のコントラストが美しい宮殿は、少しでも長くその姿を見ていたいので、宮殿の前にある庭園のベンチに座ってまた眺めます。

近年「琥珀の間」だけが何かと注目されますが、他の部屋もすばらしくて去りがたくて、見学順路を戻って見てしまって、飽きることがありません。次から次へと、さっさと見て回ることなどもったいなくてできそうにありません。はじめてエカテリーナ宮殿を訪れたのは、12年前で、ガイドブックで小さな写真を見たときはそれほど期待もしませんでした。そのころはまだ宮殿は世界に知られていなくて、現在のようにツアー客が訪れることもありませんでした。

私はヘルシンキからサンクトペテルブルグへ空路で入って、プルコヴァ空港に到着しました。そのときの入国審査に並んだ場所はいかにも「これがロシアなの?」と思うくらい旧式の木造で、カルチャーショックを受けました。現在のプルコヴァ空港はもちろん近代的な国際空港に生まれ変わっています。そのプルコヴァ空港から、サンクトペテルブルグ市内へ行くバスの終点がモスコフスカヤ駅です。バスを降りるとすぐ地下鉄1号線の駅があってとても便利です。ちなみに空港へのバス停の目印となるのが、誰でも知っているマグドナルドです。

そのマグドナルドを通過して少し歩き、最初の道を渡ると、騎士像が見えてきて、広場になっています。ようく見ると、広場の周りにはたくさんのマルシルートカ(ロシアの乗り合いタクシーで気軽に利用できて安い)が止まっているのがわかります。それぞれ行き先が違うので、乗るときは運転手さんに尋ねてからにします。エカテリーナ宮殿に行くのは、広場に面して建つ大きなビルの前からでるマルシルートカです

 

エカテリーナ宮殿を貸し切り状態で見学!

 

12年前、地下鉄モスコフスカヤ駅周辺から出るマルシルートカに乗り、40分くらいたった時周りの人たちに尋ねたんです。「もうそろそろツアールスコー・セロー(エカテリーナ宮殿)ではないんですか?」と。すると、いつも利用しているらしい地元の人なのに、誰も知らないというんで、運転手に確かめると、次の駅だと教えてくれました。場所を教わって10分ぐらい歩くとエカテリーナの美しい姿が見えてきて感激しました。バスを降りたらあの美しい姿が見えてくるのかと思ったら、本物のエカテリーナ宮殿は木々に囲まれたその中に隠されているのです。一度道を間違えて裏門にたどり着いたら、警備の人がいて、「ここからは入れない」から正門に回るように言われました。立派な裏門には金のオブジュが光っていました。

チケットを買い、宮殿の床の保護のため靴カバーを付けて、見学場所の入り口に着いたとき、私の他にはだれも観光客がいないことにまず驚きました。見学する部屋への扉も閉まったままで、もしかしたら、今日は休みかも、と一瞬思って躊躇したんです。すると、扉の前にいた女の人が、扉を開けてわたしを呼んでくれました。かくして私はほぼ貸し切り状態でエカテリーナ宮殿を見学し、思う存分楽しみました。

 

mikonacolon