「夢に向かって突き進みなさい。」とか、「目標に向かって努力しなさい。」とみんなが言います。
「望めばかなわないことはない。」とも、「なにがあってもポジティブ思考なら乗り切れるから。」とか言って励ましてくれます。
それなのに、目の前にある厳然とした現実だけは変わらないし、また変えられないのでは?と思いこまされてしまいます。
その昔、私の友達は高校を卒業して短大の服飾学科に入学しました。
洋服のデザインを型紙におこす、パターンナーの資格をとるためです。
2年間楽しく通ったあと、さらに研究学科に入り勉強を続けてきました。
それなのに、結果として彼女は就職できませんでした。
先生に止められて、就職試験を受けることさえ許されませんでした。
「あなたはパターンナーにはなれない。到底無理だから、諦めなさい。」
そんなショッキングな言葉に打ちのめされました。
一方、知り合いの娘さんは臨床検査技師の資格をとるため専門学校に入りました。
2年間通って資格を取り、無事就職出来ました。
それなのに、彼女なりに頑張ったのに、結局病院を辞めてしまいました。
自分の思うように仕事が出来なくて、自分がみじめで失望したそうです。
資格があれば就職に有利で仕事につながるはずなのに、実際にはなかなか難しいことがわかります。
わたしの体験談ですが、美容師という資格を例にあげてみます。
過去に結婚式の着付けをお願いしたふたりの美容師さんがいます。
髪をアップにしてもらうのですが、髪をピンで何か所か留める作業があります。
ひとりの美容師さんは何の問題もなく作業が終わりましたが、もうひとりの方はピンを挿すたびに私の頭にチク、チク、と刺さってとても痛いのです。
私はこの時、初めて美容師という仕事の個人差を実感しました。
ひとによってこれほどの対照的な差があるとは!
改めて、美容師という資格について考えさせられました。
それでは、また
mikonacolon