人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

健康こそが自分へのご褒美

今週のお題「自分にご褒美」

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「健康」こそが今年のボーナス?

  「『健康』をもって今年のボーナスとしたい」などと勤め先の社長が宣ったらどうすればいいのか?これは先日の朝日新聞の夕刊に載っていた、しりあがり寿さんの4コマ漫画でのお話です。地球防衛家のヒトビトという漫画の中で、わが社ではコロナがひとりも出なかった、それもこれも「健康」だからこそだったのだ。健康は人間にとってかけがえのないものだとこんな時期だからこそしみじみ思えてくる。つまり、健康はかけがえのない自らへのご褒美?ではないかなどと社員を納得させようとするなんて!明らかにそうやってボーナスを出さない口実にしてるわけなのです。「それはないでしょう!」もちろん社員は納得するはずもなく、貰えるものは貰いたいのです。生きていくのにお金は必要なのでボーナスは欲しいのです!切実な話なのに「いいところをついてるなあ」と思わず笑ってしまいました。

 考えてみると、コロナが流行るまでは、健康なのは普通の人にとっては当たり前のことでした。でもコロナが流行ると、当たり前のことが当たり前ではなかったことに気づかされたのです。無駄に思えたことが実は意味があることだったことを初めて知りました。この世にある無駄なものにどれだけ助けられていたか、それがわかって目から鱗でした。誰かが言っていた「すべてのことに意味がある」という言葉がたちまち真実味を増してきました。人のすること、なすことのすべてに意味がある、無駄なことは何一つないのだと。

はがきの名文コンクールで赤裸々に思いを

 新聞を読んでいて目に留まったのは、郵便局などが主催する「はがきの名文コンクール」の受賞者の記事です。これは今の自分の切実な「一言の願い」をはがきの文面に託す企画です。受賞者は皆さん、かっこつけることなく、世間体も考えずに、ストレートに心情を吐露している、そんな正直さが人々の共感を得られたようです。そんな中で私が注目したのは大学生の藤井祐聖(ゆうせい)さんのはがきです。彼は佐賀から上京して、夢だった東京での学生生活を送るはずでした。それなのに未だに大学へは一度も行けていない。大学への行き方すらわからない。だからこれからどう生きていいのかもわからない。まさに宙ぶらりんの漂流者の心模様とたいして変わらない。

自分は大切な存在、それは自分へのご褒美

 でも、どうにもならない、悶々とした自分の気持ちを誰にぶつけていいのかわからない。そんな時郵便局でこの名文コンクールのことを知り、「自分はいったい何者なのか。誰でも言いから教えて!」とはがきを書いてみた。その一方で彼は田舎で祖父母がやっていた野菜作りを大学の寮の敷地を借りて始めた。野菜の成長と自分の成長とを競争してみるつもりで始めてみたが、どう見ても自分の方が完敗だ。野菜は驚くほどに早く成長してとてもかなわないが、ただ一つだけわかったことがある。それは自分という存在は大切なのものだということだった。コロナは夢に見ていた大学生活を奪ったが、自分というものを見つめる機会を与えてくれた。だから現在の不自由な生活の中での自分へのご褒美は、自分は大切な存在だとわかったこと、それに尽きるのではないかと思うのだと。

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