人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

外出自粛で増す外への関心

今週のお題「外のことがわからない」

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漱石公園だった頃からあった漱石像。記念写真を撮る人が大勢いて人気スポットになっている。

奈良公園から嬉しい便りが届く

 外出自粛で外のことがよくわからない毎日でも、テレビのニュースや新聞3紙で世の中のことはわかっているつもりでした。でも現地の方の情報にはかなわないなあと思うことがありました。先日の新聞の俳句、短歌、川柳などの投書欄に生命誕生のドラマが詠まれていたのです。姉が俳句をやっているとはいえ、私は正直言ってあまり関心がないのですが、たまに見てみるとなるほどと膝を打つような句がいっぱいあるのです。特に川柳が大好きで、今の時代の世相を反映するような句に思わず笑ってしまったあとその観察力に感心するのです。

 先日私が目を止めたのは、奈良市の阪上元さんという方の短歌で奈良公園の今を伝えてくれています。ひそやかな 鹿苑に春 陽さんさんと 仔鹿は産まれ ミューと鳴きたり 鹿苑(ろくえん)というのは奈良公園の中に特設された鹿の保護施設で、お産の場所でもあるという解説が載っていました。お日様の光が燦燦と降り注ぐ中での、のんびりとした静けさを打ち破るような可愛らしい赤ちゃん鹿の鳴き声が聞こえて来るようです。世の中がコロナ禍で人間は大変なのに、動物の世界は不変で新しい命が生まれていたのですね。先が見えない世の中でもちゃんと命はつながっていくのだとわかって、なんだか生きる勇気をもらった気がします。生命誕生は人間にとって希望の光に他ならないのだと改めて思いました。

 観光客が減って、奈良公園の鹿が市街地に出没しているという情報はテレビのニュースですでに知っていました。でも仔鹿の誕生のような生活に根差した情報は住民の方の短歌でしか知る由もないのです。だから短歌の投稿は地元の情報発信の有効なツールとなりえるのです。

 

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▲ガラス張りの向こうには漱石が使っていた当時のままの書斎が展示されている。

漱石山房記念館が再開されるらしい

 緊急事態宣言が解除されたものの、博物館、美術館等の施設の再開はいつになるのかわかりませんでした。想像もできませんでしたが、6月に入ってようやく各地で感染防止対策を徹底したうえでの再開の知らせが届きました。以前ブログで書いた通り、草間彌生美術館がすぐに5月の月末の4日間だけ開館したのにはびっくり仰天しました。さらに驚いたのは入場者はわずかで、予約だってガラガラで当日で十分入館OKなのです。みんなすぐに飛びつくかと思ったら、意外に外出自粛の壁は厚く、そう簡単には動けないことが分かりました。

 それで、歩いて数分のところにある夏目漱石漱石山房記念館のことが気になったのです。残念なことに草間彌生美術館に比べると入館者が少ないらしいのです。世界の夏目漱石なのに外国人に人気がないようなのです。土日は老若男女問わず人が訪れるのですが、平日ともなると明らかに年金生活者が目立ちます。すぐ近くに外国人がうようよいるのに、どうして目と鼻の先の場所に足を運んでくれないのか、と地元の人の嘆きが聞こえてきます。そんな漱石山房もついに6月16日(火)に再開することになりました。予約制にするのかと思ったら、マスク着用や検温などの感染防止策を講じた上での入館になるようです。カフェも併設されているのですが、カウンター席もあるのでどうなるのか気になるところです。

 

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