人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

リュック・ベッソンの「タイムリミット」の父親像

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まさに戦うお父さん

リュック・ベッソンのドラマ「タイムリミット」を見ました。ヴァンサン・リベラッティはフランスの秘密組織の精鋭エージェントです。そして、離婚して離れて暮らす娘を溺愛する戦うお父さんでもあります。海外で銃撃戦の真っ最中に娘から携帯に電話がかかってきて、誕生日なので歌を歌ってくれと言うのです。それで、今はちょっと忙しいから後にしてくれないかと頼むのですが娘は聞きません。ヴァンサンは敵に囲まれて絶体絶命なのです。そんな場合じゃないのですが、敵と戦いながら大声でハッピィー・バースディを歌います。娘に「なんだかそっちはずいぶんうるさいのね、何してるの?」と聞かれます。とっさに「ちょっと客ともめてるだけだから心配するな」と安心させます。娘との約束を無事果たしたヴァンサンは、そのあと敵の銃撃を受けて負傷してしまいますが仲間に助けられます。

日本では子供に会えない

日本では考えられないような、離れて暮らす娘への愛情は、何よりも最優先でしばしば外国のドラマで見ることができます。このドラマはフランスが舞台ですけど、ハワイUFOのドラマでも娘が命の刑事が活躍していました。離婚したら子供に会わせない日本では、離れて暮らす子供にこれほどの愛情を注ぐことはありません。特に男性は再婚すると自分の家庭のことだけ考えて、最初の結婚でできた子供のことなど忘れるそうです。養育費の支払いも法律で縛らないとすぐに支払いが滞るのが普通のようです。そうならないためには多額の弁護士費用がいるみたいです。私の知人も毎月12万円の養育費を子供が22歳までもらうために80万円近くの費用を支払いました。また親戚の男性は子供が3歳の時離婚しましたが、20年間娘に会わせてもらえませんでした。仕事をふたつも掛け持ちして毎月18万も養育費を支払っていたのに、娘と自由に会えるようになったのはつい最近のことです。彼は子供のことを忘れないでいる稀な例だと思うのですが、今は娘と会えて、しかも孫とも会えてものすごく幸せだそうです。

命の火が消える前に

負傷したヴァンサンは、検査で脳腫瘍であとわずかな命であると診断されました。だから除隊して元妻と娘のいるマルセイユに落ち着くことにしたのです。最先端の治療の実験台になる代わりに特殊任務を引き受けて少しでも長く生きようと決心するのです。それにしても、ヴァンサンを演じている俳優の身体能力の高さに驚いてしまいました。どこでもスルスルと登ってしまって到底人間とは思えません。その仕事ぶりは常に完璧で、ときにはユーモアたっぷりで楽しませてくれるのです。いつも娘からの電話は任務遂行中にかかってきます。たとえば、相手を押さえつけて白状させようとしているまさにその時に携帯電話のベルが鳴ります。でも「今契約がひとつ取れそうなんだ」と言いながら娘との会話を優先させるのです。娘が警察に保護された時も、「大丈夫だから、心配するな」と優しいのです。マリファナを吸って補導された娘が「こんな不良でごめんね」と謝ると、ヴァンサンは「何を言っているんだ、不良なんかじゃない」と慰めます。自分の命の火が消えかかっているのですから、娘が何をやっても許して少しでも一緒に居たいのです。

 

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