人生は旅

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トマトとナスが好き

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▲フランスのシャルトル大聖堂の内部。NHKまいにちフランス語テキストから。

今どきの小学生の好きな夏の食べ物はトマトとナス?

 昨日の朝、いつものように散歩をしていたら、道端の植木に何か黒い物が成っているのに気づきました。何だろう?と不思議に思ってよく見たら、それはどうやらナスのようでした。でも、スーパーにあるような美しい紫色をした、つやつや光っているナスではなくて、だいぶ黄昏ているナスでした。最初、それがナスかどうかはすぐにはわかりませんでしたが、枝の色を見たら紫色をしていたのでナスに間違いありません。表面に茶色い大きなかさぶたができているナスがふたつ生っていました。誰からも忘れられてしまったみたいで、このまま朽ちていく運命にあるようです。

 人通りは結構ある通りなのですが、街路樹の陰に隠れているせいか、誰の目にも留まらないのです。でも、誰かがナスの苗を植えたから、ナスが植木と間違えるくらいに大きく成長したのではありませんか。ナスの種がどこからからか飛んで来て芽を出すなんてことはあり得ないのですから。いったいなぜ食べるつもりのないナスの苗を植えたのか。それとも、車の排気ガスで汚染されたナスは食べる気がしないのか。それでも、誰も構ってくれなくても、ナスはちゃんと新しい実をふたつ付けていました。これから大きくなろうとしているナスの生命力を感じずにはいられません。

 以前新聞に載っていた俳句に、盛り付けの 最後は庭の トマトかな という句がありました。この句の選者によると、数人の小学生と句会をした時、好きな夏の食べものを尋ねてみました。すると彼らはトマトとナスと答えました。トマトをベランダで栽培している子もいて、時代の変化を痛感したそうです。それは選者が子供頃トマトとナスが嫌いだったからです。先日の小学生は冷やしたトマトとナスの煮びたしが大好きだと言っていたことを思いだしました。これって、今の自分、つまり大人になって、もういい歳になった自分と同じだということを発見したのです。

 ベランダでトマトを栽培というと、やはりミニトマトでしょうか。私が小学生の頃はトマトはあまり好きではありませんでした。なぜかと言うと、生っているいるトマトはやたら青臭くて、あの味も匂いも好きになれなかったからです。お日様を燦燦と浴びて、農薬も使わず、虫が食っているトマトは健康的と言えるのかもしれませんが。変な話ですが、私はスーパーのトマトの味の方がすきなのです。一方で、ナスは絶対採りたてに限ります。子供の頃、学校から帰ってランドセルを放っぽらかすと、すぐに家の畑に走って行きました。小さいのはやめにして、ちょうど手ごろな大きさのナスを2~3個ちぎって急いで持って帰ります。その日のおやつはナスです。

 持ち帰ったナスを包丁でヘタを落とし、半分に切ります。それから白い部分に塩を振って2~3回こすり合わせたら、出来上がりです。採りたてのナスの白い部分はふわふわしていて柔らかいので、生でもとても美味しいのです。今ではとても考えられない、できない食べ方なので、余計に懐かしいのかもしれません。ただ、当時のナスの味はもう覚えていないので、まさに幻の味と言えます。

 最近、新聞でトマトに関することで、仰天した記事がありました。それは野菜の新常識でトマトの話題だったのですが、ミニトマトの方が普通のトマトよりも栄養があるというものでした。トマトに含まれるリコピンミニトマトの方が倍以上高い数値で、科学的根拠が示されていました。つまりミニトマトは見かけが小さい分、栄養素がぎっしりと詰め込まれているらしいのです。昔、テレビで見たのは専門家が番組の中で「普通のトマトと比べると、ミニトマトなんて栄養なんてほとんどありません」と指摘していた場面でした。私にしたら、あれはなんだったの?と困惑するばかりなのです。

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