人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

近所のTSUTAYAの閉店

現実に無くなってみると、慌てるしかないが

 先日偶然通りかかって、TSUTAYAの閉店を知って仰天した。少し前になんだかいい映画が見たいなあとふと思ったら、足はTSUTAYAの方向に向いていた。あれからほぼ1カ月たってからの出来事で、まさか本当に無くなるなんて思ってもみなかった。確かにその予兆はあった。以前は新作、準新作どれでも4本千円だったのが、いつしか1200円になっていたし、今はだれでも動画サービスを利用していた。だが、それで十分間に合っているかというとそうでもない。名作と言われる深い感動を呼ぶ作品や一度見たら何も考えてもいない平和ボケの私のような人間にパンチを浴びせて、活を入れてくれる作品等々、そんな人生においてどうしても見ておきたい映画は動画サービスでは滅多にお目には描かれない。

 なぜ偶然TSUTAYAのある一角に行くことになったかというと、それはワイモバイルの店舗を捜していたからだった。私の持っている格安スマホiPhoneでもう5年以上使っている古い機種だ。ワイモバイルから届いたメールによると、今のところは大丈夫だがいずれは使えなくなるらしい。それに困ったことには、いつも使っているアプリが古い機種では動かなくなる恐れがあると先日知らされたばかりだった。最近新聞を賑わせているロシアのウクライナ侵攻や小麦の価格の高騰でこれから先どうなるかも分からない。電気料金もこれからさらなる値上げが予想されて、現状が反映されるのは6月以降という。そうなると、どうしても気がせいてしまって、早いとこ携帯電話の機種を新しい物に変えようという思考回路が出来上がった。関係ないかもしれないが、全く関係ないとも言い切れないと思う。いずれやらなければならないのだから、それなら今がいいとなるのは自然なのだ。

 ネットで調べたら、TSUTAYAの隣にあると出ていた。だが果たしてそんなところに店があっただろうか。さっぱり記憶になかった。ただ、TSUTAYAの1階にはドコモショップがあることだけは知っていた。それなのに、実際行ってみたらTSUTAYAと一緒にドコモショップも消えて、もぬけの殻だった。その代わりにソフトバンクとワイモバイルの両方を扱う店舗が確かにあった。最近は店舗の移り変わりが激しくて、少しの間行かないだけでも戸惑ってしまうことがよくある。さて、現実問題として、もう歩いて行ける範囲でDVDを借りられる店は無くなった。ここの店は何がそんなに良かったかというと、本屋の帰りや朝の散歩の通り道にあって、とても便利だったことだ。何かのついでに寄れるし、夜間返却口が設けられていて、早朝でもDVDを返却することができるので都合がよかったのだ、

 これで、もうDVDを自分の目で見て、自分勝手に想像を膨らませて、内容をああだこうだと思いめぐらせ、どれを借りようかと頭を悩ませる楽しみは消滅した。どんな話なのか全く分からないDVDを目で追いながら、よさそうに思える、自分の趣味にあっていそうな作品を捜す。考えてみると、DVDを必死に捜す行為は本屋で本を物色する姿に似ている。お目当ての作品は確かにあったはずなのに、隣にある作品が気になり始めたら、本来の目的をすっかり忘れていたりする。もちろん、本はペラペラと捲れるし、ササッと上っ面だけはしょってあらすじや内容をつまみ食いすることはできるが、DVDはそうはいかない。でもそれなりに目で楽しめる点では同じ事だ。自分の目で見てよさそうな物を選ぶことが、オンラインではまず不可能だから余計にそう思う。

 今更、こんなことを言っても仕方がないが、無くなってみて初めてその有難みに気づくものだ。今回はTSUTAYAの店舗だが、これが近所の本屋だったらどうだろうかと考えると、なんだか寂しくなる。いつも、新刊の品ぞろえが悪いだの、全く使えない本屋だのと文句ばかり言ってはいるが、本当に無くなったら慌てふためくに違いない。だから、せいぜい500円玉貯金を頑張って、資金を貯めて本を買おう。

mikonacolon