人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

書店で中国の旅行本を買おうとした私

お題「#この1年の変化

f:id:mikonacolon:20210228213019j:plain

 ワクチン接種が始まると聞いた私は

 先日、何か面白い本はないかと書店にふらっと入りました。興味がある本を手に取って読んでみるのですが、いまいちピンとくるものが見つかりません。この本なら家に帰って続きをどうしても読んでみたいという気持ちにさせてくれる本が無いのです。この点からすると、本の書き出しは最も重要な部分で、一瞬で読者の気持ちを掴まなければならないのです。その時の自分の気分にもよるのですが、とにかくあの時は心が躍るよな作品は見つけられませんでした。さて、仕方ないので帰ろうかと書店を出ようとしたら、旅行のガイドブックの棚が目に留まりました。コロナ禍なので、当然その棚の前には誰もいませんでした。でも私は来年のためにちょっと見てみようかと思ってしまったです。

 ちょうど高齢者のワクチン接種が4月から始まるというニュースを聞いたばかりで喜んでいたのです。遅くとも一般の我々にも今年中にはワクチンが行きわたると思ったからです。ワクチン接種によってやっと自由になれる、つまり来年には旅行にだって行けるのではないかと考えてしまったわけです。だから、今のうちに準備しておこうとなどと舞い上がってしまったのです。私がとりあえずの旅行先として考えたのは中国で、一番行ける可能性のある国だからです。それに中国ドラマが好きだし、NHKのラジオの語学番組で中国語も勉強しています。アジアに興味がなかった私が今は中国という国の壮大さ、奥深さに魅せられているのです。だから中国のガイドブックを手に持って、お金まで用意してレジに行こうとしました。でも、ふといつもの習慣を思い出したのです。ガイドブックを買うと同時に旅はもうすでに始まっているだということを。つまり、もし行ったとしたらという妄想では終わらず、実際に行く準備をしてしまうのです。旅ノートを作り、日程を決めたら、すぐに航空券の予約をします。それから細かい日程を決めるのです。そう考えると、まだこの先どうなるのかわからないのに、旅行本を買うのは時期尚早なのではと気づいたのです。「何を考えているのだろう!今買ってどうするの?」慌てた私は手に持った本を棚に戻してその場を立ち去りました。今の時点では旅行計画を立てるのは到底無理なのです。何一つ具体的なことが決められないのですから。ただ、暗闇から少し希望の光が見えたというだけなのです。それでも無いよりましで、これからを生きる上での糧となりえるのです。

ワクチン接種後もコロナは消えない

 ところが、先日の新聞に『ワクチン接種後もコロナは消えない』という見出しの記事が載りました。英国のエコノミスト誌の記事なのですが、そこには「ワクチンがコロナを根絶してくれると期待するのは誤りだということが明らかになった」と書かれてあります。信じたくないことですが、「コロナの流行は何年も続き、恒常的に社会に存在するエンデミックになりそうだ」というのです。コロナが長期化する第一の理由は、世界の人口78億を守るのに十分なワクチンを生産し、供給するのが至難の業だということ、第二に新たな変異ウイルスが見つかって、ワクチンの効果が一部帳消しになっているということ、さらに第三には多くの人がワクチン接種を拒み、ウイルスの標的とされ続けることを選ぶからだと指摘しています。それでも最後に「流行は完全に収束していなくても状況は最悪の事態よりはましで、これもひとえに医学のおかげだ」と心情を吐露しているのです。

 こんな未来の現実を突き付けらると、私などはますます防衛反応が働いてしまいます。「自分を守らなきゃ」なのですが、緊張してばかりの毎日は辛いだけで、人間は本来楽をしたいと思うものです。だから自分を少しでも楽にするために、不都合な現実でも受け入れていく方法を自然と学ぶようになるのではと楽観することにしました。生き残るためにウイルスが変異するように、人間もいくらでも自ら変われるはずなのです。

mikonacolon