人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

バレンタインチョコのお裾分けが美味しい

今週のお題「チョコレート」

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せっかく貰ったのにチョコは食べない?

 バレンタインと言えば、忘れられない美味しい思い出があります。あれはもう何年も前の2月14日の夕方のことでした。ご近所の仲良しさんの家に作りすぎた総菜をお裾分けしようと行ったのです。そしたら、「ねえ、いいものがあるからちょっと見て」と言われて上がり込みました。彼女が持ってきた袋の中にあったのはたくさんのバレンタインのチョコの包みでした。色とりどりの美しいパッケージに包まれたチョコを見たら、何か気分がハイになってきました。チョコの種類も様々でトリフェあり、ガトーショコラありで、チョコクッキーやチョコマフィンもあって、明らかに手作りなのが嬉しいのです。「うわ~、これどうしたの?」とワクワクして聞いてしまいました。「息子が学校で貰って来たのだけど、食べないから私にくれたのよ」。彼女がそんなことを言うので困惑するばかりでしたが、息子さんは高校で陸上部に入っているらしいのです。つまり、息子さんにとってはもちろんチョコを貰えるのは嬉しい。でも今の彼にとっては必要ないものなのです。

 あの山盛のチョコは陸上部の女子が作ってくれたのですが、あんな甘いものは食べるわけにはいかないらしい。速く走るためには絶対に太りたくないのだ。日ごろから食事にはうるさいらしく、できるだけたんぱく質を取りたいと注文を付ける。弁当のおかずは低脂肪で野菜中心でなどと面倒なことばかり言うので嫌になると彼女は嘆いていた。最近では鳥の軟骨を食べたいと言い出し、何でそんなものがいいのと聞いたら、コラーゲンが豊富だからだそうだ。陸上部の友達は自分でスーパーに行って鳥の軟骨を買ってくるらしい。あれはどこにでも売っているわけではないので捜すのが面倒なのだった。

義理チョコなのに手作り

 考えてみると、バレンタインデーのためにチョコを作った女の子たちも、男子の気持ちは十分にわかっているはずでした。でもバレンタインのチョコを貰えないのはやはり寂しいに違いない。だからイベントとして「仲間の男子たちにチョコでもあげよう」と思ったのです。大人の世界でいう義理チョコなのに、ちゃんと手作りで、おそらく自分たちも結構楽しんでいたのです。ご近所さんにバレンタインチョコをお裾分けされた私は家に帰って早速味見をしました。見てるだけでも美味しそうで楽しいのですが、食べてみたら二度美味しい。高校生の女の子と言うのはなかなかセンスがいいと感心したものです。有名菓子メーカーやコンビニが商品開発に女子高生の意見を取り入れるのがわかる気がします。

 最近では100円ショップでバレンタイン向けの可愛いパッケージが手軽に手に入ります。店内で偶然見かけた女子高生たちは、何やら楽しそうに男の子の噂話をしていました。そんな彼女たちを見ていたら、一度も手作りチョコを作ったことが無い私は後ろめたい気持ちになってしまいました。そんな私も一度だけ友達のチョコづくりを手伝ったことがあって、板チョコを包丁で細かく刻んで湯せんにかけて溶かそうとしました。でもなかなかうまくいかなくて疲れ果てたのです。何年も経って知ったのは、湯せんにかけるよりも、ドライヤーの熱の方が効果的だとのことです。なるほどそうなのか、もっと早く知りたかった。今となっては遅すぎます。それに昔も今も手作りチョコを作ろうとする気力がかけらもないのです。

mikonacolon