人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

映画「白夜」とAI

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夜中に恋愛

昨日パソコンの動画サービスで1957年の古い映画「白夜」を見ました。あの有名な映画監督ヴィスコンティの作品でヴェネツィア国際映画賞で銀獅子賞を取った作品です。転勤してきたばかりの青年マリオが運河のほとりで少女ナタリアと出会う場面から始まります。この映画の場面はほとんど夜中で、題名が白夜なのもわかります。マリオはたぶん昼間はどこかの会社で平凡ながらもまじめに働いていると想像できます。でも夜中にはナタリアと過ごしていて、あまり寝ていないのに睡眠不足でもなんとかこなせる仕事なのだろうかといろいろとどうでもいいことを考えてしまったりして。まあ、自分の若い頃を思い出せば、恋をしているのだから、眠いなんていってる場合ではありません。若いから、睡眠不足なんて関係ないですよね。ナタリアは誰が見ても可愛いし、美人ですから。

白夜と言えば、夏のロシアで本物の白夜を偶然に経験しました。夜の9時過ぎになっても空や辺りが暗くならないで、白っぽいままの状態で朝まで薄明かりの中にいるようでした。不思議な感覚がして、いつもなら眠くなるのに朝になるまでずうっと外を眺めていた記憶があります。

毎晩彼女に付き合う

1年後に会う約束の恋人を待っているナタリアに付き合っているうちに、マリオはいつしか彼女のことを好きになってしまいます。いいえ、もしかしたら最初から一目ぼれしたからこそ彼女の夢物語?に付き合ってしまったかもしれません。そうでなかったら彼は相当のお人よしではありませんか、見ず知らずの他人のために毎晩付き合うなんて。やがて毎晩の待ち合わせがまるで恋人同士のデイトのようになっていき、彼は彼女を遠回しに口説くようになってしまうのです。彼女の恋人が現れないのをいいことに「君は騙されたんだ、彼のことは忘れて二人で幸せになろう」と最後には彼女の決断を迫るのです。

やはり見返りが欲しくなる

マリオも最初は親切心から親身になってナタリアに付き合っていたと思うのです。どうせ暇だし新しく来た街で知り合いもいないからという何でもない理由からです。でも彼女と過ごす楽しい時間が彼の心の中で多くの部分を占めるようになったとき、彼女を独占したくなったのです。それと彼女に尽くす自分の気持ちに見返りが欲しくなったのは当然といえます。二人が新しい出発を誓った時、すべてうまく行くように思えたのです。でも、なんと待望の恋人が現れて彼は失恋しました。彼女は恋人を愛していると再認識して、彼に感謝しながら彼のもとを去りました。

AIとの恋愛も可能に

最近、朝日新聞に「AIとの恋愛も可能に」なるという記事が載っていました。生身の人間だからこそ、人の気持ちはどうすることもできないし、また失恋して傷つくことも仕方のないことだと諦められるのです。彼女を思って過ごした時間は残念ながら帰っては来ないし、その時間が無駄だと思うなら恋愛などしないほうがいいのです。失恋がない恋愛、つまり完璧な恋愛がいいのです。つまりデジタルの恋人との恋愛でVR(仮想現実)と組み合わせれば、恋愛は十分成立すると指摘されています。すでに「女子高生AI」というアプリでメッセージのやり取りができるようになっているとかでけっこう人気があるようです。AIに人の代わりが務まるかどうかはともかく、恋愛の美味しい部分だけを体験できることは間違いないようです。

 

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