今週のお題「最近捨てたもの」

腐れ縁かと諦めていたが
最近捨てたものと言えば、とにもかくにも、長年お世話になっていたと言うか、もはや立ち切れない縁と諦めていた歯医者さんだ。それなのに、縁が完全に切れた今となっては、呆れるほどにあっけないものだった。以前は歯医者さんをどこか他の所に変えたいと切に願いながらも、到底無理だと諦めていた。もちろん今まで何もしなかった訳では決してない。良さそうな歯医者に予約を入れようとしたが、今のところ予約がいっぱいで無理だと断られた。友人の紹介で行った歯医者さんは、とても親切な先生だったが、いかんせん、次回の予約は1カ月後だと聞かされて仰天した。受付の人によると、そこは予約がとりづらいのでやめた方がいいとのこと。歯医者さんはどこでも1週間に一度は診てもらえるものだと思っていたので、諦めるよりほかにない。
犬も歩けば棒に当たるのごとく、歯医者さんはこの世に五万とあるが、良い歯医者さんに巡り合うのは至難の業だ。これでも最高レベルの勇気を振り絞って、新しい歯医者さんを探そうとしたが、私のやる気は空回りするばかりだった。実を言うと、私は長年通っていた歯医者の先生はどうやら雇われの身らしく、毎週水曜日だけ大学の偉い先生が診療すると言うシステムだった。だが、事もあろうに私の知人はその先生に運よく当たって、虫歯を治療してもらった。知人は家に帰った後、激痛に苦しんだ。要するに、歯茎からばい菌が入ったらしく、膿んで顔が腫れてしまった。スワ、大変とばかりに、知人は大学病院の口腔外科を受診した。少しでも遅かったら、危なかった。もう少しで視神経まで侵されるところだったのだ。ぞっとするような話しだ。それからは、誰も水曜日にはその歯医者にはいかなくなった。いつも空いているようだったが、先月電話してみたら、誰も出ないので休みになったのだう。
いずれにせよ、いつもいる先生は腕がいいと皆の間で評判だった。おかしなことに、私は先生の顔だけはよく知ってはいるが、先生の名前は知らないのだ。名前をしらなくても何の不自由もないので、そんなことは考えたこともなかった。先生は少々傲慢なところがあったが、まあ、技術は確かなので、まあ、いいかと思っていた。ところが、次第に先生の言動に違和感を覚えるようになった。自分勝手な暴言や、人を馬鹿にしたような冷たい態度が目に付くようになった。いつも「何かあったらいつでも連絡してください」と言ってくれるのも、ただの社交辞令のように思えてきた。先生がコロナに罹り休診になった際も、そのことに関する説明も謝罪も一切なかった。普通なら、患者に対してひとこというのが筋と言うものではないだろうか。
でも、まあそれくらいのことは、歯医者を変わる理由にはならなかった。だが、最近、最近と言うのは昨年のことで、なぜなら私は今年に入って歯医者に行けていないからだ。今年の1月に入れていた予約を私はキャンセルした。正確に言うと、左足を怪我して、足が不自由になった私には行くことができなくなった。それが、今から思えば、歯医者を捨てることになる最大の原因だった。1月の予約をキャンセルしても、いつかは行こうと行く気は満々だった。その証拠に2か月先の3月に予約を入れた。まさかその時、時がたっても行けやしないだなんてことは夢にも思わなかった。3月になっても私の足は良くならなかった。そうなると、口の中の衛生状態が気になってしようがない。歯茎がはれぼったくなり、もう限界となった時、通っていた整形外科の近くなら、帰りに行けるのではないかと考えた。だが、勢いで行けるほど足は良くならなかった。それでも勇気を出して、新しい歯医者さんに行ってみた。
実を言うと、昨年の12月に奥歯の本歯を作ってそのままになっていたのが気になっていた。それなのに行けないのだと、新しい歯医者さんの先生に嘆くと、mikonaさんが気にすることはないと言われた。「うちもそうですが、どこでも何か月も来ない患者さんの本歯なんて、すべて処理してしまいますから。歯医者には損害はないのです」
要するに、無理してまで行かなくてもいいと言われたのだ。先生の言葉で私の心は急に楽になった。なあ~んだ、悩む必要などなかったのだ。今、私は新しい先生に奥歯の本歯を作ってもらっているところだ。
mikonacolon