人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

ワルシャワでバス停を探す

空港に行くための必須事項だった

 今回の旅行で、帰りの便をワルシャワにしたのには、それなりの理由があった。日本からフィンランド航空でヘルシンキに飛び、そこからウィーンに行った。そこまではクリムトの絵画を見るという目的のためだったが、帰りをどうしようかと考えたとき、ワルシャワを思いついた。というのも、アウシュビッツに行くというもう一つの長年の願いを叶えるためにポーランドクラクフに行かなければならなかったからだ。そうなると、必然的にワルシャワから帰るという選択肢しかなかった。正直に言うと、私は何もワルシャワに行きたかったわけでも何でもないが、そこから帰るのがどう考えてみても最善だった。

 要するに、おまけのような形でワルシャワにいくことになったわけだが、一つ問題があった。それは空港駅のバス停の場所がガイドブックの地図に載っていないことだった。これまで行った都市のどの地図にも一応の場所くらいは表示があったにも関わらず、ワルシャワだけは載っていない。こうなると、頼りになるのはネットの情報で、検索してみると、「駅の隣りにあるショッピングセンターの横にあります」と出ていた。これを信じていいのかわからず、さらに検索してみたが、「行きも帰りの175番のバスを利用しました」とサラリと書いてあるだけだった。詳しいバス停の場所に関する情報はどこにもなかった。

 これには正直焦った。できることなら、現地に行く前にある程度把握しておきたいのに、それさえ叶わない。あとは現地に行って何とかするしかないのかと途方に暮れた。でも、待てよ、観光都市には必ずインフォメーションがあることを思い出した。ガイドブックを見ると、ワルシャワにもツーリストのためのi (インフォメーション)が、科学宮殿の中にあることが分かった。早速、メールで問い合わせるが、数日たっても無しのつぶてで、諦めるしかなかった。出発間際のなっても返事は来なかった。後にその理由を現地に行って初めて知ることになるのだが。

 なので、ワルシャワでの観光など一切頭になく、ただバス停を探すことしか考えられなかった。無理もない、一番大事な空港行きのバスの乗り場がどこにあるのかさえわからないのだから。ワルシャワ駅前にあるのはわかっているし、175番のバスだということも、空港までの料金もわかっている。だが、肝心の乗り場がどこかわからなくてはどうしようもない。ワルシャワのホテルにチェックインして、真っ先に向かった場所はツーリストインフォメーションだった。実際にはその場所さえ探すのに苦労した。なぜなら、科学宮殿は以前訪れたことのあるモスクワ大学を思わせるような高層の建物で、想像以上に広大だったからだ。まずツーリストインフォメーションの入口が分からず、建物の周りを何度もぐるぐる回って、やっと見つけたときは地獄で仏を見た気がした。

 私が中に入っていくと、先客がいたので少し待った。係りの人は一人しかいなかったが、すぐにバス乗り場の場所を教えてもらえた。ただ、訪れたのが金曜日だったためか、バスよりも電車を勧められた。その訳は土曜と日曜はバスの本数が平日の半分に減ってしまうからだったが、私には列車という選択肢はなかった。それというのも異国の鉄道は異邦人にとっては未知の領域で分かりにくいことこの上ないからだ。できれば、バスで行きたいと希望を伝えると、「あなたがバスに乗るのはいつ?」と尋ねられた。私が空港に行くのは月曜日だったので、「月曜日」と答えると、「それなら問題ない」となって、バスの時刻表と街の地図をくれた。地図を広げると、バス停のある場所に赤ボールペンで、「バス停はここよ」とマークして私に教えてくれる。ここまでしてくれると、私にはもう何も言うことがなくて、不安は多少あったがお礼を言って引き下がるしかない。だが、このあと、いっこうにバス停が探せなかった。この続きは明日書くことにする。

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