人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

コロナ禍で一番行きたい場所とは

今週のお題「遠くへ行きたい」

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▲シャウエンを代表するようなブルーがまぶしい。白とブルーのコントラストが美しすぎて思わずパチリ。

ロッコに行けてよかった

 コロナウイルスの影響で海外旅行が遠のいたと感じた途端、沸き上がったのは「好きなところに行けたのだから、まあいいか」という思いです。今までさんざん行きたいと思う場所には行けたので満足なのです。海外旅行は私にとって今は夢のようなものですが、コロナ以前は現実で手を伸ばせば届いたのです。そんな今だからこそ特に行っておいてよかったと感じるのはモロッコです。ロッコと言えばアフリカですが、昔の映画のカサブランカだったり、アラビアのロレンスしかイメージが湧いてきません。ヨーロッパの人々にも人気があってバカンスで訪れる人も多いと聞きますが、なるほど地図で確かめたらスペインの向こうはアフリカ大陸でした。しかし、どう考えても日本からモロッコに行くのはハードルが高すぎます。「いったいどんなとこなのだろう?」ぐらいの軽い気持ちでガイドブックは買ったものの、2~3日にもすれば放置で後は埃をかぶったままです。その時は自分が本当にモロッコに行くなんて思ってもいなかったんです。

運命のようにアフリカ大陸に近づく

 今から2年前にパリからスペインに行く旅行の計画を立てました。最初はパリで美術館巡りを楽しんでからTGVでスペインのサンセバスチャンに行く。物価の高いパリから逃れて、安くて美味しいピンチョスでビールを飲んで解放感を味合う。せっかくだからマドリッドにも寄ってどんなところか見てこようぐらいの気持ちでした。実は当時NHKスペイン語講座の応用編を聞いていて、そのテキストに出てくるストーリーの主人公がキョウコさんという女性でした。彼女が過去に旅行に行った中で一番印象に残ったのがロンダという場所らしいのです。ロンダは闘牛発祥の地で断崖絶壁で有名な人気の観光地らしいのです。しかし、スペインのどこにあるのか全く分かりませんでした。

 それで地図で調べて見たら心が躍りました、アフリカ大陸にメチャクチャ近いのです。ピカソが生まれたマラガにもバスに2時間ほど乗れば行けてしまいます。ジブラルタル海峡を渡ればそこはもうアフリカ大陸なのです。それでスペイン最南端の地のアルへシラスに行こうと思いました。晴れた日にはアフリカ大陸が見えることもあるというのです。クジラウオッチングやモロッコのタンジェールへの1日ツアーもあるのが魅力でした。

思わぬミスでモロッコに行くことになって

 旅行の日程はすべてシュミレーションして完璧なはずでした。ところが出発2週間前になってクジラウオッチングは10月で終わりだということに気づいたのです。現地に着くのは11月なので時間が空いてしまう、4日間もあるのにどうしようか悩みました。そしたら無謀とも思える考えが浮かびました、4日間のモロッコ弾丸ツアーです。可能かどうかはバスの座席次第で決めることにしたら、幸い往復ともチケットを買えました。すごい人気路線らしく座席は一つか二つぐらいしか空いていませんでした。とにかくこれで行かない理由は何も見当らなかったので決行することにしました。

 タンジェールからシャウエンに行って帰ってくるだけの旅でした。時間通りに動かないフェリーに乗ったり、バスを待ってバスに揺られるだけのほとんど観光がない忙しい旅でした。あそこでは時間の進み方がゆっくりで日本とは別世界です。何かを待つことなしには前には進めないので、時刻表なんてあってないようなものです。乗り物が遅れる理由など教えてくれないのですから。現地での移動はすべてタクシーでお金はかかったけど、運転手さんはみんな飛び切りの笑顔で迎えてくれました。こちらではみんなちゃんとナビを付けているのですが、メディナ(3Dのような迷路の連続でアラビアンナイトの世界)の中には車は入れません。それでも重たい荷物を抱え、急な階段を上ってホテルまで送ってくれたのでとてもありがたかったです。

f:id:mikonacolon:20200529114130j:plain▲放牧した山羊を家にいれるところらしいが、なかなかいうことを聞かない。

 

 

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▲モロッコのアニメはこんな感じ

 

バスルームで夜明かし?

 お腹を壊して一晩眠れなかったのは思わぬ誤算で、「モロッコは私には合わない!」と嘆いたのに今では懐かしい思い出です。不思議なことに、機会があればまだ行けていないレストランやスーパーにも自分で行けるようになりたいなどと思ってしまうのです。あれほど苦しい経験をしたのにも関わらずまた行きたいなんて冗談にもほどがあります。バスルームで夜を明かしたのをケロリと忘れるなんて、記憶力がないのが自慢の私だからできることです。それでも思いだすのはいいことばかりで、メディナの中で売っていたディニッシュは安くて美味しかった。あしながバチがいっぱいたかっているので、何かと思って見たら甘くてうまそうなディニッシュ(クリームが入ったパンのようなもの)だったのでびっくり。牛乳もあるのか聞いてみたら、おじさんが差し出したのは三角のポリ袋に入った白い液体でした。思わず「これって本当に牛乳なの?」と確かめたらうなずくので買って帰りました。ホテルで飲んだらほんと美味しい牛乳でした。

 

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