人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

ユーロスターの予約の前に気になることが

いい加減にしたらいいのに、やはり気になって

 昨日、SNCF(フランス国鉄)のサイトで、何とか最安値の料金で、パリ・ロンドン間のユーロスターのチケットを確保しようとした。あとは、「VALIDATE AND PAY」 のアイコンをクリックするだけだったのに、踏ん切りがつかなくて、どうしても押せない。往復のチケットの値段は204ユーロで日本円にすると、約3万円で、まあ正規の値段から考えたら、物凄くお得だと思う。それなのに、何かが心に引っ掛かっていて、不安に駆られて行動に移せない。正直に言えば、このサイトを利用するのは初めてなのだからしかたないが、それよりも、私の心を支配していたのは、少し前に予約したパリのホテルの補償金のことだった。

 以前にも書いたが、スペインのサン・セバスティアンに行くためにパリのモンバルナス駅からTGVに乗らなければならない。それで、宿泊サイトで自分で歩いて行ける距離にあるホテルを見つけてホッとしたはずだったが、重要情報という項目に「到着の14日前にはクレジットカードから、補償金として300ユーロが引き落とされます」との文面を見つけて、「ブルータスお前もか!」」となった。もちろん、その後で「宿泊後、何の問題もなければ、14日後に返還されます」と書かれているのだが、なんだか落ち着かない。今回は初めから、「パリのホテルは現時点で70%の宿泊施設が満室です」という脅し文句とも取れるような警告が私の頭に中に刷り込まれていたせいか、ほとんど諦めに似たような気持ちだった。

 仕方ないか、これで妥協するしかないか、要するに、それくらいのことは我慢してもいいのではないかと思わせられていたのだが、身体は正直だ。これほどホテルの立地にこだわることに、「いい加減にしろ!」と言われてしまいそうだが、翌日モンパルナスの駅からTGVに乗る必要があるのだから大いに意味がある。何度目かのダメもとで、宿泊サイトで検索して、より良い立地のホテルを探そうとした。まあ、どう見ても、この補償金を要求されたホテル以上の立地のホテルはなさそうだ。なぜなら、本当にモンバルナス駅の真ん前に位置しているのだから。それなのに、まだ空室があるということは何か他に問題があるということなのだろう。

 参考までに、このホテルの口コミを見てみると、不思議なことに誰も補償金のことについては言及していない。私のように嫌がる人はいないのだろうか。ただ、他の部屋の音が気になったとか、建物の作りが悪いらしく、上階からミシミシという音がする?というような苦情も寄せられていた。それで、最高の立地にも関わらず、口コミ評価は7.9なのだろう。

 サイトにある14区のホテルでよさそうなところを覗いてみたが、駅により近い所を見つけるのは難しい。それで、何を思ったのか、地図を見て再度このホテルの位置を確認してみた。ご存じのように、地図にはいくつものホテルを示す◎印が並んでいて、いつもこんなにたくさんあったら、分かりずらいなあと思っていた。だが、その時だけは別だった。つまり、このホテルの近くに別のホテルを表わす◎印があるのを見つけたのだ。このホテルから5分も歩くか歩かないかの距離にそのホテルはあった。ドキドキしながら、マウスをその◎印に持って行くと、よかった、「このホテルでの空き室はわずか一軒です」との文面が表示された。そうなったら、躊躇する理由などない、早く予約してしまおうとなったが、もうひとりの自分が、「その前にデポジットがないかどうか確認するのが先でしょう」と口を出した。

 素直に忠告に従って確認したら、まあ、それが普通なのだろうが、幸運にもそんな記述はどこにもなかった。以前、そんなバカな、としか思えなくて、ネットで、「どうしてデポジットなどというものがあるのですか」と検索してみたことがある。その時は、たしか「病院に入院する時に前もって支払う入院補償金と同じシステムだと思えばいいですよ」との回答だった。だが、病院は信用できるとしても、外国の未知のホテルを簡単に信用していいものだろうか。いや、それよりも、日本円にして、4万6千円もの大金を後で返還されるとはいえ、突然引き落とされたら、慌てふためくのではないだろうか。きっとその頃は、保証金のことなどすっかり忘れているだろうから。

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