人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

アパートメントホテルには問題があって

”重要情報”を読んだら、たちまち不安に

 昨日、パリでの最初のホテルを予約できたと書いたが、残念なことにこれでめでたしめでたしとはならなかった。突然ある問題が浮上してきた。まあ、宿泊サイトに併記されている”重要情報”を見逃したこちらも軽率と言えば軽率なのだが。それは2泊3日の予定で予約したアパートメントホテルのポリシーのことで、宿泊者に課せられている損害補償金のことだった。このホテルではチェックイン時に、300ユーロのデポジットを支払わなければならない、しかも現金で。私がこの事実になぜ気づいたのかと言うと、宿泊サイトから送られてきた予約確認書でホテルの位置を確かめようとしていた時に偶然、デポジットの記述を見かけたからだ。まさかそんなことがと仰天し、そこに書かれていた”重要情報”を一字一句確かめながら読んでみた。

 やはり、本当に300ユーロの支払いが必須事項で、おそらく過去に部屋を荒らされた経験から保険をかけておきたいのだろう。部屋を貸す側からしたら当然の要求かもしれないが、300ユーロを現金で支払うこちらの身にもなって欲しい。いくら何でも多額の現金を持ち歩くのはあまり気持ちの良いものではないし、せめてクレジットカードで済ますことはできないものなのだろうか。そんなことを考えてみても、何の役にも立ちはしないので、ここは一歩譲って従うとしよう。考えてみると、私はいつも5万円程度のユーロしか持ち歩かないし、あとの支払いはすべてクレカで済ませていた。それを今回は日本円に換算すると4万4千円ほどのデポジットを余分に持って行かなければならないことになる。このホテルに泊まるためにはやむを得ないことなのだ。

 問題はそれだけではなかった。それはホテルのフロントの営業時間が怖ろしく短いことだ。水曜日と日曜日が休み?で午前中は9時から12時、午後は14時から19時までしか開いていないことに開いた口が塞がらない。これでは何か問題が起きたときに助けを呼ぶことができないではないか。「水曜、日曜、またはフロントの営業時間外に到着予定の場合は、アクセスコードとカギの受け渡しについてEメールでお知らせします」とだけ書いてあるが、すべてホテル側の都合である。クリュニー美術館に近くて、セーヌ河畔には歩いてすぐ行けるという恵まれた立地条件だからこそのポリシーなのだろう。

 気になったので、口コミを見てみると、「このアパートメントホテルにはもう4回泊まっていますが、いつも素晴らしいです」というコメントがあった。だが一方では「フロントが開いている時間が短すぎるのが不安でしたが、何事もなくてよかったです」という意見も多々あった。他のホテルと違って、部屋の中で簡単な料理ぐらいならできてしまうし、ロケーションも抜群なのだから、口コミでさぞかし高評価を受けていると思ったら、何のことはない、その評価は7.9の「良い」で8.0には届かない。思えば、初めてこのホテルを知ったとき、口コミの評価が低いのが不思議でならなかったが、なるほどその原因がわかった気がした。

 正直言って、今私はこのホテルに泊まるべきかどうか迷っている。デポジットはできることならないほうがいいが、一番問題なのはフロントが終日開いていないことだ。予約したフライトの都合でパリには午前9時頃着くことになっていて、ロワシーバスに乗って市内に行くつもりだ。おそらく道は渋滞していているだろうから、午前中にホテルに着ければいいと思った方がいい。その際、荷物をフロントに預けて、街を散策しに出かけたいのだが、フロントが閉まっていたらどうすればいいのだろう。そのことを考えたら、すこぶる使い勝手が悪いホテルだとしか言えない。

 もちろん、すぐに宿泊サイトを再度覗いて、どこかほかに良さそうなホテルがないかどうか探した。すると、このアパートメントホテルほど立地はよくないが、口コミ評価が8.0以上のホテルが見つかった。そこは料金が1万円ほど高めで、リュクサンブール公園のすぐ側の閑静な場所にあるホテルだ。だが、まだ決めかねている。やはりロケーションに拘りがあって、すべてを我慢してでも、そちらを優先させたいのは明らかなのだ。さて、どうしよう。

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