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コロナの影響で宇宙で1年暮らす覚悟が必要

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宇宙で1年暮らす覚悟が必要

 今日の朝日新聞の「天声人語」にSF小説『火星の人』の極限生活のことが言及されていました。今の世界の現実は、外出制限で都市から人が消えてまるでSFのようになっています。AFP通信が本物の宇宙飛行士に閉じこもり生活の極意を尋ねました。かつて宇宙ステーションにいたスコット・ケリー氏は、「宇宙で1年暮らす」ような心構えが必要だというのです。具体的には、日課を決めて、決まった時間に起きて、決まった時間に眠ることだそうです。

 先の『火星の人』は事故でたったひとりで火星に取り残された宇宙飛行士の物語です。もう何年も前に読んですっかり忘れていたはずなのに、新聞の紙面の『火星の人』の文字を見た途端、すぐにあらすじを思い出しました。読み終えたときの感動も蘇ってきて、たしか映画化もされましたがその前に小説を読みました。映画を見る前にちょっと情報収集しようとしたら、面白くて嵌ってしまいました。最初のページには、主人公の性格については底抜けのオプティミストとの注意書きがあります。そういう性格でないとこの物語が成立するのは難しいと思うというのです。

3年生き延びる計画を立てる

 火星で乗組員のメンバーが宇宙ステーションに移動する際に、主人公は事故でたった一人取り残されてしまった。それでもお気楽な性格なので、普通の人間のように絶望はしません。今度地球から宇宙船が来るのは早くて3年後と決まっている。すぐに3年間生き延びるために食糧庫を見に行って綿密な計画を立て始めた。まさか自分ひとりのために計画を早めて宇宙船を派遣してくれる。そんな他力本願的な希望は露ほども抱かない。当たり前のことだが、食料がなければ生きられないので、ジャガイモを宇宙船の中で育てることにする。残っていたすべてのジャガイモをナイフでカットして発芽させようと考える。宇宙船の中にブルーシートを敷いて、土はないので、その代わりに肥料を使ってその上にいもをのせていく。肥料とは乗組員の排出物、つまり有機栽培でジャガイモを育てるのだ。ここでの肥料はタンクに収納されていた乾燥した有機肥料で、使えるものはすべて利用しようと頭を使っている。

水は尿から作る

 人が生きていくのには水が不可欠ということで、水をどう確保するかが課題となります。主人公は科学者でも物理学者でもなく、ただのエンジニアなのですが、尿を燃焼させて、アンモニアと水に分解することに成功します。こう書くと簡単にできたように誤解されてしまいますが、最初はもう少しで宇宙船をぶっ飛ばすような失敗をやらかしています。この時はさすがに楽天家の彼も人並みに落ち込んだりします。それでも、諦めず尿から水を作る装置を完成させてしまうのです。それと同時に、事故で壊れてしまった通信機器を修理しようと忙しいので、取り残された恐怖を感じる暇がないようです。

自分の使命を確かめる

 さて、現実に戻ると、阪神の藤波選手のコロナの感染が伝えらえましたが、これで若者も少しは自粛してくれるのではと期待したいです。先日「若者が夜になると街に出て来るみたいよ」と東京の友達も言っていました。昼間買えなかったお酒を夜買いに行ったら、騒いでる若者に何度も出くわしたとか。AFPの記事には潜水艦の元艦長の言葉もあり、自分の使命を確かめるのが今だからこそ大事なのだと指摘しています。つまり「外出しないことで人々や医療関係者を守る」という使命を一人ひとりが果たすことが求められているのです。

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