人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

憂鬱な気分な訳は

どう晴らそうか、始末に困る

 私は今とても、憂鬱で、モヤモヤ状態の真っただ中にいる。いつもの私なら、なぜそう思うのか、なぜそういうことになったのか、その原因を究明して、自分を納得させるのだが、今回はどうしてもうまくいかない。そんな状態なのだから、当然毎日が楽しくない。正直言って、憂鬱な現実は何も変わらないのに、ある瞬間だけは、あるいは、なにかをしている時だけは気分が晴れる時がある。それだからか、そのおかげで、何とか毎日を生きていられる。例えば、NHKラジオ英会話を聞いて、思いっ切り笑い転げて、高揚感で満たされたり、あるいは、今こうしてブログを書いている、その瞬間が私に少なからず生きる希望をくれる。

 先日今秋に行く海外旅行の航空券予約と、ホテル予約を済ませたとブログに書いた。昨年の旅行計画の失敗を十分に考慮し、念には念を入れて、自分としては上出来だと思った。その際、いつもなら、日程の変更は不可、キャンセルの場合は3万円の手数料が必要な、ECONOMY SAVORにするのに、今回はそれより一万円ほど高いECONOMY CLASSICにした。なぜなら、今ではそれはキャンセルの場合は返金不可になっていたからで、こちらに問題はなくても、昨今は気候変動の影響を受けやすいからだ。大雨のために鉄道の線路が水没し、空港までの列車が運休になったら、万事休すである。もはや”念のため”という意識は先を見つめるうえで欠かせないものになった。コロナ以前とは一線を画し、何でも起こりうるという認識でもって、行動しなかければならない。

 それから、未知の場所でホテルをどうしようかと考えたとき、最も安全なのは到着する駅の近く、それも歩いて行ける距離にある場所を選ぶことだ。高層ビルかなんかで、目立っていて、一目でわかる建物ならなおいい。ガイドブックを見ただけで判断し、これくらいの距離なら大丈夫などと高を括っていたら、どうなるかは目に見えている。かなりの距離を歩かされ、駅から徒歩5分ではなく、15分なんてこともざらにある。いや、そうではなくて、未知の場所の5分は心理的には15分に相当すると言いたいのだ。ガイドブックに載っている地図と向き合い、現実にその場にいるかのように頭の中でシュミレーションしてみる。そのままの小さな地図では想像力が働かないので、プリンターで1.5倍に拡大した地図を使う。実を言うと、この方法を思いついたのは初めてで、ポーランドのガイドブックが手に入らず、図書館で借りるしかなかったからだった。

 もちろんガイドブックの地図を信用するのが大前提なのは言うまでもないが、基本は自力で行けそうなホテルに泊まることに尽きる。以前は駅からタクシーに乗ればいいだけのことと簡単に考えていたが、実際に現地に行ってみたら、タクシーがwelcomeとばかりに駅で待ってくれているわけでもない。その点において、どうやら日本とは違うようだ。それに、たとえタクシーが列をなしているのを目撃したとしても、それらが正規のタクシーであるとは限らない。昨年のパリの北駅ではまさにその状況で、いわゆる日本で言うところの、白タクが法外な料金を吹っかけてくるので、往生した。予期せぬ災難のおかげで、地下鉄に乗る羽目になったが、タクシーで一万円かかるところを400円で済ませることができた。

 さて、こう書いていると、なんだか楽しい気分になれるから不思議だ。昨日、たまには大好きなモスバーガーでも久々に食べてみようかと持ち帰って、食べてみたが以前ほどには美味しいと思えない。より贅沢になった私の心はお金なんかじゃ、食べ物なんかじゃビクともしないらしい。到底感動させることはできないし、宥めることも無理なようだ。ではどうしたらいいのか、いったい何が一番効くのかというと、暫しの気分転換である。ここではない、どこかに行ける、今のどうしようもない気分から逃れられるのは、誰にも邪魔されることのない、自分だけの空間なのだ。

mikonacolon