人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

パリのタクシー運転手さんの笑顔に感謝

今週のお題「感謝したいこと」

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モンパルナス駅前でタクシーを捜して

 以前パリのセーヌ河畔でタクシーを拾おうと思ったら、日本のようにはうまくいきませんでした。まずあまりタクシーを見かけないし、運よく見つけたとしても空車がほとんどありません。空車を見つけて乗ろうと思ったら、誰かに先を越されてしまってがっかり。歩き疲れたら、タクシーで帰ればいいなんて甘い考えだったことに気づきました。それで頑張ってホテルまで歩きました。なんと言ってもあのセーヌ川のほとりですから有名なノートルダム大聖堂は目の前にあります。このようにタクシーを頼りにしようと思ったのに当てが外れた私が感謝したいのは、救世主のようなパリのタクシー運転手さんです。

 さて、あの日私はシャルルドゴール空港からパリ・デュレックトのバスに乗ってモンパルナス駅に着きました。飛行機は夕方着いたので、バスを降りたときは10月のせいか辺りはもう真っ暗になっていました。すぐにタクシーに乗ろうと駅の職員らしき人に乗り場を聞こうとするのですが、知らないとそっけないのです。もちろんネットで駅の案内図は確認済みなのですが、現地に行ってみると実際とは違うのです。だから人に聞いた方が早いと思って尋ねたのですが、いやはや困ってしまいました。駅の外に出てうろうろしてみるのですがタクシーの姿は見えないのです。

タクシー乗り場が見つからなくて

 どうも外国の駅は日本のように駅を出るとすぐにタクシーが待っていてくれるわけではないようです。タクシーが列をなして乗客を待ち構えている光景は日本独特のものなのかもしれません。それに「タクシー乗り場はこちら」のサインも見当たらないのです。思い切って、駅前を通り過ぎる人に聞いてみたのですが、誰も知らないと言うのです。時間ばかりが過ぎてゆくのにタクシーが見つかりません。かと言ってホテルまで歩いて行くには遠すぎるし、だいたいの場所はわかっているのですが、迷ってしまう可能性もあります。

 ここでなぜ空港からタクシーで直接ホテルまで行かないのか、という疑問が湧いてきますよね。その理由は地球の歩き方のガイドブックに載っていた旅行者の危険情報を読んだからです。それによると、パリ郊外でタクシーが襲われるのが頻発しているとか、特に乗客の荷物を狙っての犯行らしいのです。「気を付けてください」と警告しているのですが、小心者の私はできるだけリスクは避けたいので空港からはタクシーは利用しませんでした。時間はかかっても安全な方法を選んだつもりだったのですが、簡単に乗れるはずのタクシーがいないのです!

とびっきりの笑顔に救われて

 困った、何かいい方法はないかと考えてみるのですが、何も思い浮かびません。こんな時は日本のように交番があればいいのに!もう散々歩き回って疲れました。果たして今夜はホテルのベットで眠れるのか、などと心細くなり、絶体絶命かと思ったら・・・。ふと前方を見ると、そこにはとびっきりの笑顔が!その笑顔の持ち主は黒人のタクシーの運転手さんでした。その笑顔は別料金ですか?と突っ込みたくなるくらい驚かされました。幸運にも私は彼の笑顔に救われて、無事ホテルにたどり着くことができました。チップをはずみたくなるくらいなのに、料金を負けてくれるなんて!真面目で優しい運転手さんでした。今でも「あの人はいったい何者なの?」と不思議に思わずにはいられません。

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