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中国ドラマ「大秦帝国」が面白い

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悩める王は斉(さい)と結ぼうとして

 配信動画サービスで中国ドラマ「大秦帝国」を見ています。あの有名な秦の始皇帝が統治する前の物語だそうで、舞台は紀元前の中国です。斉と秦の2大強国を中心に楚、燕、えいなど小国がそれぞれ世の成り行きを覗っていました。主人公は秦で新しく王になったエイショクですが、王とは名ばかりで実際の権力は母の王后と国の宰相である叔父に握られていたのです。だからこそ、他国から、それも強国の斉から忠臣を迎えたかったのです。ここでなぜ敵国からと思うのですが、世の中の情勢が変われば、「昨日の敵は今日の友」であって、またその逆もありうる時代なのです。すべて自国の利益が第一で生き残るための常套手段だといえるのでしょう。信じられないことに、権力者の忠臣、いや策士というものは国家間を自由に行き来できているようなのです。

反対に楚王から脅されて

 秦の新しい大王にも忠臣と呼べる人物はいたのですが、叔父に疎まれ、秦を去って斉に行ってしまいました。その忠臣から斉に居る田文という有能な人物を招聘してはと勧められます。そして「楚を絶って斉と結ぶべし」という連絡を受け取ったエイショクは暴走してしまいます。独断で楚王を軟禁して脅したのです。両国で親密に会談をと見せかけて、楚王を侮辱するような手荒な真似をした挙句に同盟を解消しようとしたのです。しかも楚の領土の一部を割譲するように要求し、受け入れなければ秦から帰さないと脅したのです。これで万事解決するものと未熟な王は満足していました。

 ところが、楚王はとんでもない古狸で、領土の割譲を拒否したばかりか、「別に帰らなくてもかまわないと言ってのけたのです。それを聞いたエイショクは驚き呆れてしまいます。このまま居座られても困ってしまう、さてどうしたものか。この事態を聞いて駆けつけた母が楚王を説得すると、逆に秦の要所に当たる領土の一部を要求されてしまうのです。なんと、「土地をくれるのなら楚に帰ってやってもいい」などと戯言を言われて打つ手がありません。

 「楚王にもう用はないのだから帰ってもらっていい、それよりも早く斉と結びたい」と焦る大王。目的は果たしたと言う大王に母は、「もし開放してこの一件を吹聴されたらどうするの?斉と結びたいから楚を絶つためにやったとしても、秦の名に傷がつくだけでは」と諫められてしまう。そして楚王を捕らえたことで各国にとっては秦討伐の口実ともなりうると警告する。そんな母にエイショクは斉と結んだ我が国に他国が攻め入ってくることはあり得ないと主張する。だが自分の国の安泰を他国に依存してどうするのか、斉が動いてくれなかったときのことを考えろと自分の考えの甘さを指摘されてしまう。後悔先に立たずだが、大王は楚に断ることなく先に斉と同盟を結べばよかったのだ。昔はともかく楚は今では弱小国の一つに過ぎないのだから、礼を尽くす?必要などなかったようだ。

 結局、他国には楚王は秦を気に入って旅行中であるとの噂を広めることにします。しかし楚王の滞在が長引けば、国内にいる密偵に気づかれて各国に事実が伝わってしまうのも時間の問題です。大国と結びながら、弱小国に恩を売っておいてそれを最大限に利用するのもひとつの策だと考える大王の母。さてこれからどう展開するのか、次回が楽しみです。

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