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ふるさと納税の返礼品がただの石ころ?

今週のお題ふるさと納税

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▲これは2020年12月3日の夕刊に載った音威子府村(おといねっぷむら)のふるさと納税の記事。昨日偶然見つけたので、早速ブログの材料にしたわけです。

ふるさと納税はお得で楽しい?

 私はふるさと納税を利用したことはありませんが、以前職場の同僚から、「返礼品が送られてくるので、楽しいですよ。やった方が絶対お得ですよ」と言われた覚えがあります。でもその時は、ちょっと違和感があったのです、彼女のお得だという言葉に。ふるさと納税はふるさと、いや、故郷でなくてもよくて、自分の好きな自治体を応援するための取り組みなのだと思っていたからです。でも実際には美味しいお肉だとか、新鮮な海産物とかが送られてきて嬉しい悲鳴なのだとか。だから、返礼品によって人気があるところとそうでないところが出てきてしまうのです。それに結局は住んでいる自治体の税収が減る仕組みになるのだという事実を知って、複雑な気持ちになりました。寄付をして世の中に少しばかり貢献をしたという達成感が得られて、おまけに豪華な返礼品が受け取れる、だから一石二鳥と言うわけなのでしょうか。でも、現実問題としてお金のことが気になります。調べてみると、やはり高額所得者の方が利用限度額も多いし、優遇されているのがわかって、ため息が出てしまいました。

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▲北海道のどこにあるのかと地図を開いてみると、ちゃんと音威子府村(おといねっぷむら)が載っていたのでびっくり。大自然の中を走るJR宗谷線の駅は今存続の危機にあるそうです。

音威子府村(おといねっぷむら)の返礼品は石ころ?

 私はNHK中国語講座を聞いているのですが、いつもテキストに気になる新聞記事を貼るのを日課にしているのです。それで昨日も12月号をペラペラと捲っていたら、教科書がない小学校の記事を見つけました。その裏に載っていたのが冒頭の写真なのです。本当に偶然に見つけたのですが、「線路の石がふるさと納税の返礼品」には目から鱗でした。いくら何でも、ただの石がプレゼントとは、宇宙の隕石ならいざ知らず、「タダの石ころ」とは!果たしてこんなもの(大変失礼ですが)を欲しがる人がいるのか、と呆れてしまいました。でも、よく記事を読んでみると、特別コースの1万円の返礼品と書いてあります。つまり、これは純粋な寄付のお願いなのです。

 音威子府村(おといねっぷむら)には有人駅と無人駅を合わせて4つの駅があるのですが、無人駅の3駅は一日の乗車人数が3人以下なのだそうです。だからJR北海道は採算が取れないということで、駅の廃止を検討しているそうなのです。それでこの3つの駅の年間維持費の確保のために寄付を募ることに決めたのです。一駅当たりの年間維持費は100万から200万円かかるそうで、それならと村のまちづくりグループが企画したプロジェクトだったのです。缶詰の中の線路の石は元々は廃線になった線路にあったものです。駅の廃止の問題を他人事と思わないで、自分事として考えるきっかけにして欲しい。「生活に深くかかわるものが無くなったら、あなたはそのときどう感じるのか」と問題提起をしているのです。ちなみに、村のサイトを閲覧してみると、ふるさと納税の返礼品としては、そばと羊羹のセット(3千円相当)が貰えるコースもありました。

寄付が習慣となるのが理想では

 この記事を読んで、どうせならお得の方が言いに決まっているでしょ!という浅はかなさが少し恥ずかしくなりました。寄付と言うのは本来は何かを期待してするものではないからです。以前ある本で、毎月一定の額を寄付することを習慣にしている人達がいることを知りました。その人たちは高額所得者でも何でもない、ごく普通の人たちに見えます、外見上は。たぶん、子供のころから、そうする大人たちを見て育ったのか、彼らにとっては寄付は当たり前で自然なことなのだそうです。お金が余ったから、その分を寄付するのではありません。その人たちの中には、日々節約に励み、自分が自由に使えるお金までも寄付しようとする人たちもいるのですから、驚くしかありません。それと、気になったのは寄付に励む人達は仕事に対するモチベーションも高いのです。事実、年々彼らの年収は上昇傾向にあり、そうすると当然寄付の金額も上がるそうなのです。

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