人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

内定辞退セットと断れない理由

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断り方が分からない?

 最近は、就職活動中の学生に「内定辞退セット」が人気で取り扱う書店や文具店では売り切れが続出しているそうです。企業に入社を断るのに手紙の書き方や電話のかけ方がわからなくてみんながそれに助けをもとめているのが現状のようです。昨年12月に売り出された日本法令のものは断りの文面が用意されており、その紙を付属の便箋の下に置いてなぞるだけで会社への内定辞退の手紙が書けてしまうというのです。なんと至れり尽くせりなのでしょう、そんな便利なものがあったら誰だって欲しいですよね。

 でも、一つ疑問が残るのですが、今の大学生ってそんなに自分ひとりで断れない人たちなのでしょうか。内定をたくさんもらえる人達はコミュニケーション能力も優れていると思えるのですが、うまく断る能力とはまた別のものなのでしょうか。「断る」ということは相手のことより自分の気持ちを優先させることなので、どうしても痛みが伴うと思うのです。できれば嫌な思いはしたくないが、断らないことにはこの先に進めないとしたら割り切るしかないのです。相手に嫌な思いをさせても、それでも自分の気持ちに嘘はつかないことが大事です。あとで後悔しても遅いのですから。

笑顔で断れる人間に

 本当に幸せになりたかったら、ある意味利己的な人間になりきって、非難されても断ることが必要です。ある本によれば、相手に不利な場面でも笑って断れる人間にならなくてはダメだそうです。つまり、普通の人間がするような心の葛藤がなくて、いい人になろうとしない自分を大切にする人のことです。先日英語のラジオ講座を聞いていたら、講師の方が「日本人は断るときに理由を言おうとしないけれど、それが外国人には納得いかないことなのだ」と指摘していました。日本人にとっては相手の言葉で察するのが普通だけれど、外国人にはその道理は通用しないのです。

仕事を辞めたいと言い出せないとき

 内定辞退セットに加えて、今日では退職届代行サービスのビジネスさえも需要があるとの記事に驚かされます。これは退職を希望しても辞めさせてくれないとか、自分で言い出せない場合の話だそうです。いずれも誰かが何かで困っていることを解決できればそれが即ビジネスになる世の中なのです。

 仕事を辞めるとかいう「何かを断る」ということは大学生でなくても悩ましい問題です。実際の例では辞めないで我慢していたせいで、身体よりも心が病に侵されてしまいました。知人は家族経営の飲食店に勤めていましたが、しばらくすると店主が病気で入院しました。そのため、パートなのに彼女の仕事の負担が増えて大変になりました。連日の残業で家庭生活にも支障が出てきて、辞めたいと思うようになりました。でも「辞めたい」なんて言える状況ではありません。奥さんも店主がいる病院に行ったりして多忙なのです。どうしても「辞めたい」の一言が言い出せず悩みながらも仕事を続けていたのです。そんなある日、仕事に行こうとしたら玄関で倒れてしまいました。それでも「私が行かなきゃ」と言うばかりで、家族は心配して辞めさせようとしました。この時すでにうつ病にかかっていたみたいです。何年か通院したおかげで今ではやっと元気になりました。

 

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