人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

元同僚からの電話と人間の心理

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前の職場の同僚が突然電話してきて

 昨日友だちが電話してきて、「私の中ではもう過去のことなのに、相手にとってはそうじゃないのよ」と嘆いていた。話を聞いてみると、辞めて2年も経つ職場の元同僚から突然電話があったらしい。相手は懐かしがって、自分が最近会社を辞めたことや、ぜひ一度会いたいなどと言ってきた。だが、その同僚は当時自分の目の前から一秒でも早く消し去りたい相手だったのだ。

 「よく電話してこられたね、あんなにひどい態度だったのに」と心の中で正直少しイラっとした。考えてみれば、自分がやらかした失礼な言動の数々を忘れてしまうような無神経な相手だった。心の平安を少しだけ脅かされてしまったのは事実だった。でも当時から信用のおけない相手だったことには間違いない。最初は仲が良かったのだが、まあ、仕事上は和気わいわいと仲良くしていた。義理で食事にも付き合ったが、ある日急に態度が変わって、仕事のときも攻撃してくるようになった。明らかに相手は自分に腹を立てているのだった。だが「なんか悪いことしたかなあ」と不思議には思ったが思い当たることがなかった。

三者の言動が関係を壊した?

 考えてみると、二人の関係がこうも最悪になったのは、上司の不可解な態度が原因だっとしか思えない。たしか、ある集まりが予定されていて、その日時などの詳細を同僚には伝えたのだが、自分にはなぜか、忘れていたのか教えてはくれなかった。だからあの日会場に行けなくて、約束を破った「裏切り者」扱いされてしまった。当然、納得がいかなくて、「自分は何も悪くないのだ」と主張したが、相手は信じてはくれない。信頼を失ってしまったのだ、だが上司に確認するとか、何かできたはずだった。一度信頼を失ってしまったら、それを回復するのは難しい。事実、そのことをきっかけにして職場の雰囲気も悪くなり、辞める原因にもなったのだ。

信頼関係を壊すのは簡単なこと

 心理学の専門家によると、人間の信頼関係を壊すことは比較的たやすいことだという。仲が良い二人のうち一人にはアメを、もう一人にはムチを与えればいい。つまり一方にはやたらと褒めまくり、もう片方の人間には厳しい言葉で責め立てるのだ。二人がいる目の前で第三者がそう言う態度を取り続ければいい。そうすると、責め立てられた方は、「どうして自分だけ」と劣等感を抱き、友を羨むようになるという。人を羨む心のその裏には嫉妬心が潜むことが多いので、やがて相手に対する負の感情が芽生えると言う。それに追い打ちをかけるように、それぞれに「相手があなたの悪口を言っていましたよ」と囁いてみる。果たしてそんなことを信じるのか、と疑問が湧くのですが信じてしまうのです。普通なら絶対に真に受けないようなことでも、相手に対する猜疑心や怒りが判断を鈍らせてしまうのです。

 よく、ドラマを見ていると、「これから自分がどんな行動をしても、絶対に信じてくれ」と頼む場面が出てきます。相手は「わかった」とその場では誓うのですが、実際にはすっかり忘れて疑ったり、憎むようにさえなるのです。何があっても、どこまでも人を信じ切るのは口で言うほど簡単ではないことがわかります。だからこそ、人を信じることは生きていく上で不可欠なことです。相手の不可解な行動にも何かわけがあるに違いない、と一度立ち止まって考える慎重さを持ちたいものです。

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