人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

ローザンヌとバレエ

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 ローザンヌに行かせたい

 つい最近の出来事なのですが、カフェでお茶をしていたら、隣の席から「ローザンヌ」「バレエ教室」「コンクール」等の言葉が聞こえてきたのです。この3つのキーワードから連想されるのは、ズバリあの有名なバレエのコンクールしかありません。お隣はどう見ても母親同士の井戸端会議と見くびっていましたが、えらくレベルの高い話をしているようなのです。「〇〇くんは先生からローザンヌに連れて行くって言われてるのよね」と羨ましそうに言われると、もう一人の母親は「〇〇がやりたいみたいだから」と誇らしげで嬉しそうです。いい学校に入れたから羨ましいと言う話はよく聞きますが、まさかバレエのコンクールに出るなんて遠い世界の話だとばかり思っていました。それでも母親の悩みは尽きないようで、受験のことも気になるので傍から見れば「ぜいたくな悩み」にも見えてしまうのですが。

ローザンヌは世界へ羽ばたく扉

 調べてみると、ローザンヌレマン湖に近い歴史のある坂道が続く町らしく、ワインの産地でブドウ畑が町を取り囲んでいるようです。レマン湖と言えばオードリー・ヘプバーンが愛した町モルジュがあり、湖畔にはそのほかにもモントレーが高級リゾート地で有名です。バレエダンサーにとってローザンヌは世界に羽ばたくための扉です。認められれば留学先での生活費まで面倒を見てくれるスポンサーがつくので、それがものすごくモチベーションになっています。 

 ローザンヌと言えば、現在はkバレエカンパニーを主宰する熊川哲也さんのコンクール当時の映像が鮮烈です。テレビ番組で何度も放送されているのですが、いつ見ても圧倒されてしまいます。舞台の袖から出てきたかと思ったら、いきなりジャンプ、それも元気よく宙を舞います。最初は勢い余ってちょっと滑ったような感じに見えたのに、あのままジャンプするとは!本当に驚きです。映像を見た瞬間、「ええ~、この人はいったい何なの?まるで人間じゃないみたい!」と画面にくぎ付けになりました。まるでピーターパンのような、妖精としか思えないような跳躍に劇場は魅了され、思わず「わあ~」と歓声が上がります。その後も身軽な切れのいい動きが続き、審査員全員を完全に味方につけました。

森下洋子さんの生活を知って

 子供の頃は友達もみんなバレエ漫画が大好きで、みんなバレリーナに憧れていました。でもその頃は近所にバレエ教室などと言うものはなくて、バレエを習っている子はいませんでした。だから、自分には手が届かない別世界だと考えていた私は、あるとき雑誌でバレリーナの日常生活を知る機会がありました。森下洋子さんの1日を紹介する内容だったのですが、その朝食にびっくりしました、その量の少なさに。スキムミルクとクラッカー2枚、たったそれだけ食べるだけで、お昼休憩までひたすら稽古が続きます。夕食だってお腹いっぱい食べるわけではないようです。森下さんによると、普通の夫婦のような会話はご夫婦にはないそうで、大好きなバレエ中心の生活だそうです。

 「食べることよりも踊っている方が好き」そんな人がバレリーナになるのだと知りました。凡人には到底理解できませんが、食べ盛りの子供が痩せていないといけないので大変だなあと思うだけですが。例えば160㎝の身長だと40㎏ぐらいでないとだめなのですから、太らない体質の子は楽ですが、普通の子は辛いでしょうね。それでもみんな夢に向かってひたすら頑張っている、その姿を見て怠け者の私としては「みんなスゴイなあ」と感心するばかりです。

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